Carolina Mandl

[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米国で今月、ゲーム販売の米ゲームストップや映画館チェーンのAMCなど「ミーム株」が急上昇したことで、これらの銘柄を空売りしていたヘッジファンドが軽度の損失を被り、一部ポジションの解消を余儀なくされた。JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスがそれぞれノートで指摘した。

ミーム株人気の火つけ役とされる「ローリング・キティ」ことキース・ギル氏が今月、X(旧ツイッター)に相次いで投稿したことが、ミーム株急騰の引き金となった。

JPモルガンによると、ヘッジファンドはミーム株の空売りを手仕舞ったり、買いポジションを構築したりしている。ただ、ミーム株の急騰によりヘッジファンドが深刻な痛手を負い、一部ファンド運営会社が閉鎖に追い込まれた2021年1月に近い規模の事態には発展しそうにないという。

ゴールドマンは17日のノートで、ヘッジファンドによる空売りの買い戻しは特に13、14の両日に集中したと説明。しかし21年の手痛い経験を踏まえ、この業界のリスク管理は向上していると指摘した。

ゲームストップ株は今月に入って上昇し、年初からの上昇率は23.1%となった。もっとも14日のピークからは既に約56%も下がっている。

AMC株も今月、2倍以上に上昇したが、15日から急反落し、年初来では23%安となっている。