David Brunnstrom Kanishka Singh

[ワシントン 30日 ロイター] - 米政府は29日、香港市民の自由と人権を迫害しているとして、複数の香港政府当局者に米国査証の発給制限を科したと発表した。個別の当局者名は明らかにしていない。

ブリンケン米国務長官は、同日公表した香港情勢についての米議会への年次報告書で、「中国政府と香港当局は、市民社会やメディア、反対派などに対する取り締まりと迫害を強化している。これには、国外に住む民主活動家12人以上に対して懸賞金をかけたり指名手配を行ったことも含まれる」と指摘した。 

中国外務省の香港出先機関、駐香港特派員公署は、ブリンケン氏の声明は「善悪を混同」しており、国家安全条例と香港の選挙制度に「汚名を着せている」とした上で、香港当局者に対する制裁は内政干渉に当たると反発した。

ワシントンの中国大使館は、「不当で一方的な制裁」を強く非難し、反対するとの声明をウェブサイトに掲載した。