Laurie Chen

[青島 21日 ロイター] - 隔年開催の多国間の海軍協力枠組み「西太平洋海軍シンポジウム」(WPNS)が21日、中国山東省の港湾都市、青島で始まった。30カ国の海軍代表者が出席し、24日まで海洋安全保障の課題などを議論する。

シンポは中国とフィリピンが南シナ海を巡って対立を深める中での開催となった。フィリピンの同盟国である米国と中国との間で火種となりかねない情勢だが、米中国防相が16日にテレビ電話で約2年ぶりに協議を再開しており、WPNSは緊張緩和に向けた一段の軍事外交進展をうかがわせる場として注目されている。

関係者によると、シンポには米国を代表して太平洋艦隊司令官のケーラー提督が出席する。中国国営メディアによると、オーストラリアやフランス、インド、韓国、ロシア、英国の代表者も参加する。

22日に非公開で海洋安全保障などをテーマに各種セミナーを行う。また、偶発的な衝突の回避を図るため10年前に策定した「海上衝突回避規範」(CUES)についても話し合われる予定。

CUESは策定後に無人機(ドローン)を用いた軍事行動を含めていない。中国国営メディアによると、1月の予備会合では、海上でのドローン兵器による軍事衝突を防止する作業部会の設置が話し合われたという。