[モスクワ 23日 ロイター] - ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムは、バルト海に面したポルトバヤ液化天然ガス(LNG)プラントから、紅海を回避し、アフリカ最南端経由でアジア向けに今年最初のカーゴを出荷している。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータで明らかになった。

LNGタンカー「プスコフ」は、4月8日にポルトバヤでLNGを積み込み、現在は西アフリカのコンゴ共和国沖を航行している。具体的なアジアの仕向け先は不明。

ガスプロムは昨年、ポルトバヤからアジア向けに三つのLNGカーゴを出荷。全てのカーゴが中国向けで、このうち二つはスエズ運河経由、一つは北極海航路(NSR)経由で輸送した。

ロシアなど世界の燃料生産国は、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による商船攻撃を回避するため、アジア向け航路の変更を余儀なくされている。