李参平碑の前で行われた陶祖祭=有田町の陶山神社

 有田焼の生みの親とされる李参平に感謝をささげる陶祖祭が4日、有田町の陶山神社で開かれた。地元の窯業関係者らが出席して陶祖の功績をたたえ、有田焼産業の振興を願った。

 神社山頂にある李参平碑の前で神事が行われた。実行委員長の深川祐次・有田商工会議所会頭(66)が祭文を読み上げ、「厳しい状況にある伝統産業を維持していくため、これまでの枠にとらわれない施策を実行し、再生と振興に努力していきます」と誓った。

 李参平の出身地韓国からは陶磁文化協会の幹部ら9人が参列した。呉有根(おうゆうぐん)会長(75)は「李公の開拓、創造精神を引き継ぎ、新しい陶磁文化を発展させ、韓日親善交流をさらに強固にすることを誓います」と述べた。

 李参平は有田泉山で陶石を発見し、日本で初めて磁器を焼いたとされる。(青木宏文)