鉄道写真の撮影を趣味とする「撮り鉄」の迷惑行為が社会問題になる中、鳥取県がマナー向上への機運醸成に取り組む。撮り鉄が守るべき五つのルール「鉄則」をまとめてチラシや県ホームページで周知するほか、写真コンテストを企画する。県内では線路に人が立ち入る問題が発生しており、迷惑行為をやめるよう呼びかける。

 鉄則は、立ち入り禁止場所や私有地には入らない▽安全な場所でルールに従って撮影する▽ほかの撮影者と譲り合う▽鉄道会社や地域とともに大切な鉄路と風景を守る▽観光や食など地域の魅力も満喫するーの5条を盛り込んだ。12日にある県警や鉄道事業者らとのマナー向上のための協議会で正式決定する。

 写真コンテストは4月27日〜8月31日に会員サイト(SNS)で募集する。鉄則を守って撮影し「#鳥鐵(てつ)マナーアップ」と付けて投稿する。優秀作品には県産品などをプレゼントする。

 11日の定例会見で明らかにした平井伸治知事は「私自身も鉄道ファン。県内の鉄道を応援したい気持ちはファンと一緒だ」と強調した。

 県内では、特急やくもの新型車両の運行が始まった6日、江府町内のJR伯備線で線路に人が立ち入っていると通報があり、確認作業のため運行が遅れた。現場周辺には人気の撮影スポットがあった。