過去最多の6人が立候補している静岡県知事選挙の投票日まで1週間を切りました。候補者たちは終盤戦に向けた動きを加速させています。

選挙戦、2回目の週末。大村慎一さんは課題エリアの西部地域を重点的にまわり、有権者に直接、支援を訴えました。

さらに、静岡1区選出の上川陽子外務大臣が2週連続で応援に駆けつけるなど、組織戦にも力が入ります。

<上川陽子外務大臣>
「(大村さんは)色々な方の声をしっかりと耳を傾け、そしてそれを自分が持っている力を総動員して、具体化に向けて何をすべきか計画を立て、そして実現するという、極めて優秀であり、極めて思いのこもった活動をしてらっしゃることが高く評価されている」

一方で、リニア問題を巡っては「1年以内に結果を出す」としていたこれまでの主張をいったん保留にする姿勢を示しました。

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<大村慎一候補>
「大きな工事をする時にその地域に対して信頼が得られない、これは本当にまずい。それが出来ていない会社とはお付き合いできない」

岐阜県瑞浪市で起きた井戸水などの水位低下について、JR東海の岐阜県への報告が遅れたことを問題視しました。

5月19日は、地元・静岡市で決起大会を開き、約1200人の支援者に向けて大村さんは熱い思いを語りました。

<大村慎一候補>
「県政を県民の皆様一人一人の手に取り戻し、そしてこの360万県民をもう1度全国から尊敬される誇り高い雄県として取り戻します。どうかどうか私に力を与えてください」

<市民>
「東部だって人気ありますよ」
<鈴木康友候補>
「ありがとうございます」

ラストサンデーを迎えた5月19日、前浜松市長・鈴木康友さんは、草刈り場の東部で票の掘り起こしです。「水の都」三島の源兵衛川などを回り、観光地としてのポテンシャルを確認しました。

裾野市の街頭演説には、国民民主党の玉木代表が応援に駆け付けました。

<国民民主党 玉木雄一郎代表>
「一生懸命、毎日頑張って働いている、働く者の立場に立って政治をするかどうかが問われてるんだと思いませんか、皆さん。これをやり切ることができるのが、鈴木康友候補でございます」

玉木代表は、民間企業での経験を持つ鈴木さんなら、税金を使う側の立場がわかると訴えました。

中央政界からは、野党第一党の党首も。

<立憲民主党 泉健太代表>
「地域地域の特性を生かしていく。中央任せ、中央頼みではいけないですよね。地域の取り組みを、自治体の取り組みを、県から強力に支援すると言っているのが康友さんじゃないですか、皆さん」

与野党対決の構図となった選挙戦、野党側は結束をはかります。

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<鈴木康友候補>
「ベンチャーという新しい若い力の企業をどんどん生み出していく。そして、首都圏から誘致をしたいと思います。絶対に勝つという強い信念を持って活動してまいりたいと思います」

東部の票が勝敗を左右するともされる中、会場には約1000人が集まり、鈴木さんは演説に力を込めました。

一方、森大介さんの姿は沼津市にありました。最初に口にしたのは、鉄道高架事業の問題です。

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<森大介候補>
「高架化をすることによって、どれだけの経済効果を見込めるのか、そうした検証もままならないまま、税金を投入する流れになっていますけど、私自身は根本から見直していくべきだと考えています」

JR沼津駅周辺の鉄道高架について、見直しが必要と強調。演説のあとには市民にマイクを渡して、意見や質問を求めました。

<市民>
「原発のことと鉄道高架のこと、平和のことが1番心配なんです。ここに子どもたちが遊んでますけども、この宝物が将来平和であってほしい」
<森大介候補>
「しっかりと県民の利益を、命を守るという県知事が大事かなと思いまして、平和が1番ということも力を込めて訴えてまいりたいと思います。ありがとうございます」

市民1人1人との対話を大切にします。

<森大介候補>
「せっかく行った先々で。そんなにいつも会えるわけではないと思うので、私自身も限られた中でより多くの方の心や思いを受け止めたいということで、握手などをさせてもらいました」
Q.暑さ対策は?
「顔が露出しているので、顔面は日焼け止めクリームをきょうは2回目を塗りたくったところでありまして」

日差しが照り付ける外での活動が多い選挙戦、日焼け対策も欠かせません。

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駅前などでの活動に力を入れる横山正文さんは、リニア工事の早期着工や浜岡原発の再稼働などを政策に挙げています。

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自営業の村上猛さんは、リニア新幹線の計画を根本から見直したいと話しています。

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ポスター貼りなどを続ける浜中都己さんは、弱者が救済される社会を目指し、「請願権」の拡充を訴えています。

15年ぶりの新たなリーダーを決める知事選は、5月26日投開票です。

◇静岡県知事選挙 立候補者(届け出順)
▼横山正文氏(56)=諸新、政治団体代表=
▼森大介氏(55)=共新、共産党県委員長= 
▼鈴木康友氏(66)=無新、前浜松市長=
▼大村慎一氏(60)=無新、元静岡県副知事=
▼村上猛氏(73)=無新、自営業=
▼浜中都己氏(62)=無新、会社役員=