「どんだけ〜」のフレーズでお馴染みの美容家・タレントのIKKO氏。その人生は「七転び八起き」どころか、どこでもでこぼこ道でいつも転んでばかりの「十転び八起き」だという。転んで泣いて立ち上がり、「この痛みなんて、ケ・セラ・セラだわ」と吹っ切って前を向いて歩んできた人生から、その人生哲学を綴った1冊が『人生十転び八起き。 ケ・セラ・セラ』(IKKO著、清流出版刊)だ。

◾️コンプレックスの塊だったIKKOが自分の全てを肯定できるようになるまで

本書では、今年61歳となったIKKO氏が、幼い頃から今に至るまでたどってきた人生を語り、そこから培った「IKKOイズム」を紹介する。

IKKO氏によると、子どもの頃からコンプレックスの塊で、本当の自分を出せずにいたのだそう。それが、19歳でふるさとを離れるときに、これからは自分を隠さずにストレートに出していこうと決心する。虚像の自分を見て友だちができても、それは本当の自分ではないので、疲れてしまうからだ。43歳でテレビに出たときに、思い切って膝丈のスカートを履き、公の場で「これが本来の私」と宣言した。IKKO氏の人生は、自己否定と自己否定の繰り返しで、常に不安定だったという。

心の底から自分のすべてを肯定できるようになったのはつい最近で、美容家として、一流のメイクを極めたと実感したときに初めて、誰の前に出ても恥ずかしくない自分になったと思えるようになった。真の自信がつくと、自分をよく見せようという気負いがなくなり、年齢とともに若い頃のようにはできないことも増えたことも含めて、自分自身を丸ごと受け止められるようになり、自然体で生きる心地よさを感じたという。大事なのは、人がどう思うかより、自分が愛せる自分を目指すこと。まずは本当の自分と向き合い、受け止めるところからスタートする。自分の中にしっかりとした軸があれば、どんなことも笑い飛ばして生きられるのだ。

すべての経験は意味のあること。たとえ今はつらい思いをしていたとしても、無意味なことなんて一つもない。IKKO氏が伝えたいことは、「何があっても大丈夫!あなたは幸せになれる」ということだと述べる。IKKKO氏の人生経験、生き方や考え方から元気をもらえるはずだ。

(T・N/新刊JP編集部)