[W杯予選]日本 1−0 北朝鮮/3月21日/国立競技場
 
 国際Aマッチ9連勝と快進撃を続けた日本代表は、「史上最強」「優勝候補筆頭」ともてはやされながら、先のアジアカップでまさかのベスト8敗退に終わった。

 グループステージでイラクに敗れて2位通過となると、準々決勝でイランに1−2と敗戦。ロングボールの対応に苦戦し、大会を通して球際の弱さも露呈した。

 加えて、主力DFの冨安健洋が敗戦後に「熱量が足りない」と指摘した通り、モチベーションや戦う気持ちが100パーセントではなかった点も課題となった。

 惨敗から1か月半――。仕切り直しの一戦となった北朝鮮戦で、最も輝きを放ったのは、そのアジア杯では選外となったMFの田中碧だった。
【PHOTO】日本代表の北朝鮮戦出場16選手&監督の採点・寸評。及第点を上回ったのは4人、最高点は決勝弾の田中碧
 開始2分に鮮やかな先制ゴールを決めただけでない。ダブルボランチの一角に入った25歳は球際の強い北朝鮮の選手をデュエルで圧倒し、豊富な運動量でピッチ全体をカバー。攻撃を前に進ませるパスも見事だった。

 遠藤航と守田英正に次ぐ“第3のボランチ”と見られがちだが、カタール・ワールドカップのスペイン戦しかり、昨年10月のカナダ戦しかり、先発すれば結果を残すのがこの男なのだ。

 彼がアジア杯にいれば――。北朝鮮戦のプレーを見て、そう思った人は少なくなかったのではないか。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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