4月27日、湘南ベルマーレはJ1第10節で北海道コンサドーレ札幌と敵地で対戦する。

 湘南は24日にルヴァンカップ1stラウンド2回戦でブラウブリッツ秋田と対戦(1−2)。中2日で行なわれる札幌戦へ向けて、湘南には帰らず、東北に滞在して次節に備えている。

 チームは現在18位と降格圏に沈んでいる。浮上を期すなかで、この“ミニキャンプ”が下位脱出のきっかけとなるか。山口智監督は次のように語る。

「キャンプと言えるほど長く練習できるわけではないけど、状況が状況なので、みんなで一緒に過ごせているのはポジティブです。時間をともにするなかで、僕と選手、また選手同士でのコミュニケーションが増えているのは良いですね。選手も悔しさを感じながら、よくやってくれている。湘南に帰るより移動も楽なので、そのあたりのアドバンテージも含めて、札幌戦で反骨心を見せたいです」
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 秋田戦からのリカバリーと、札幌戦への準備を考えれば、確かに長時間のトレーニングは難しい。ただ、選手とスタッフが一体となって準備できる時間はチームに良い影響をもたらすはずだ。指揮官は満足な練習時間が取れない分、ミーティングを重要視している。

「相手の情報はもちろん、反骨心を持たなければいけない、というところと、反省点へ向き合わなければいけない、というところを伝えました。逃げたい状況ではあると思いますが、今起きていることは自分たちの責任。その反省をどう結果に反映できるかが大事です。選手も覚悟を持った顔になっていますし、チームとして立ち向かう準備はできています」

 札幌は、湘南と勝点6で並び、得失点差で最下位。J1残留、そして上位進出を狙う両者にとって、27日のゲームはターニングポイントとなり得る。

 山口監督は「順位は下の方かもしれないけど、信念を曲げず、攻撃に対してのこだわりと、独特な守備がある」と札幌を警戒。現在、直近の公式戦3試合は無敗(1勝2分)と調子を上げているチームに対して、秋田戦での敗戦の悔しさ、そして“ミニキャンプ”での成果をぶつけられるか。

 指揮官の選ぶメンバーと采配に注目したい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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