次期代表監督の選任が難航を極めている。

 昨冬のアジアカップ後、ユルゲン・クリンスマン監督と袂を分かった韓国代表。3月のワールドカップ予選はファン・ソンホン暫定監督が指揮を執るなか、人選を進めていたが、最有力候補に挙げられていたジェシー・マーシュはカナダ代表の監督に就任した。

 これを受け、韓国メディア『OSEN』は「大韓サッカー協会(KFA)が再び急遽、監督を探すしかない状況になった。無能な交渉術が火に油を注いだ」と辛辣に報じた。

「ある程度、予想された失敗だった。KFAは、天安サッカーセンターの建設と約100億ウォン(約11億円)規模で知られるクリンスマンへの違約金で財政的余裕がない状況だ。結局、クリンスマンの招聘が“バタフライ効果”となった。

 マーシュ監督を失った韓国は、再び最初から次期指揮官探しを始めなければならない苦しい状況に陥った。チョン・ヘサン強化委員長は、遅くとも5月以内に正式な監督を任命すると表明した。いつの間にか暖かくなり、5月も半ばに差し掛かっている」
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 OSENは「とりあえず5月中の正式な監督就任という計画に変更はない」とし、KFA関係者によれば、現在も選任作業を進めているという。

 なぜ意中の人物を落とせなかったのか。記事では「今回の決裂の原因は、交渉スキル不足だ」と指摘。「マーシュ監督の年俸に関連して税率に関する話まで出てきて、財政的な問題が最も大きな原因として挙げられているが、その前に交渉能力自体が欠けていた」とばっさり。

 6月にはワールドカップ予選が控え、韓国はアウェーでシンガポールと、ホームで中国と相まみえる。それまでに新監督を迎えることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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