遠藤航が所属するリバプールは、今季いっぱいでユルゲン・クロップ監督が退任する。黄金期を築いたカリスマ監督の下で、多くのスター選手が躍動してきた。

 それは、モハメド・サラーらワールドクラスのビッグネームばかりではない。決して高額ではない移籍金で加入し、確かな足跡を残した選手たちもいる。現在はモナコに所属する南野拓実もそのひとりだろう。

 南野は2019-20シーズンのチャンピオンズリーグでリバプールと対戦した際にインパクトを残し、シーズン半ばにレッドブル・ザルツブルクから移籍。サウサンプトンへの半年間のレンタル移籍もあったが、ラストシーズンには2つの国内カップ戦でチーム得点王になり、2冠達成に貢献した。

 英メディア『sportskeeda』は5月16日、クロップ政権下で「お買い得価格」だった補強5選手をピックアップ。ラグナル・クラバン、ハービー・エリオット、ジョエル・マティプ、アンドリュー・ロバートソンとともに南野を取り上げている。

【動画】南野がリーグ杯準々決勝で決めた劇的ボレー弾
 同メディアは南野の移籍経緯を紹介しつつ、「紛れもない才能にもかかわらず、3トップに割って入るのに困難に出くわした」と回想。サラーやロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネの強力トリオを相手に厳しいポジション争いを強いられたと振り返った。

「それにもかかわらず、カップ戦で重要なゴールを決めることで、彼は存在感を感じさせた。通算14得点のうち9ゴールがFAカップとリーグカップで決めたものだ」

 だが周知のとおり、南野は出場機会を求め、2022年夏にモナコへ完全移籍した。1年目は苦しんだが、アディ・ヒュッター監督が就任した今季は復調を遂げ、評価を高めている。

 sportskeedaは「モナコ移籍後、チームで最も重要な選手のひとりとして台頭。フランスでのキャリア当初はスロースタートだったが、その才能を示している」と、南野の現状を伝えた。

 プレミアリーグやチャンピオンズ・リーグで大きなインパクトを残すには至らなかったかもしれない。だが、クロップ・リバプールの歴史に南野が名を残したのも確かだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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