イゴール・トゥドール監督がラツィオの指揮官になってから、鎌田大地はリーグ戦で毎試合スタメンに名を連ねている。その大半は、ダブルボランチの一角としてのプレーだった。

 だが、5月19日に行われたセリエA第37節インテル戦で、鎌田は3−4−2−1の2列目に起用された。試合開始から2列目に置かれたのは、4月6日のローマダービー以来だ。

 そして鎌田はその2列目の位置から目に見える結果を残した。33分にペナルティエリア外から左足で今季2点目となるゴールを奪ったのだ。また、それまでに、アシストになっておかしくない好機演出もあった。

 イタリアではもともと、鎌田は2列目の選手と見られていた。それだけに、ジャンニ・ベッツィ記者は『Radiosei』で「1年待ってようやくカマダを本来の役割で見られた」と話している。

「以前はマウリツィオ・サッリがシステムタイプからそう見ていなかったし、その後トゥドールはボランチ起用にこだわったからね。ようやく彼をFWの背後のライン間で見ることができた。そこで彼の素晴らしいクオリティが見られたんだ」

 OBのブルーノ・ジョルダーノも「カマダに最も適した役割は、昨日の試合で見たものだ」と述べた。

「機動力があり、速くて、ジュード・ベリンガムのような、複数のポジションをカバーするトレクアルティスタだよ」
【動画】鎌田がインテル戦で決めた衝撃の左足ミドル弾!
 アルベルト・アッバーテ記者は今回の起用法は「来季の戦術的な鍵となり得る。2列目の再建の必要性の解決に役立つかもしれない」と指摘している。

「昨日の試合で彼は普段ルイス・アルベルトがやることをやった。前の位置でのレジスタだ。動かし、動きのタイミングを統率した」

 トゥドール就任以降、鎌田はボランチとして攻守両面における幅広い貢献を評価されてきた。だが、インテル戦ではゴールに直接結びつく働きでも賛辞を寄せられたかたちだ。このユーティリティ性が指揮官からの信頼につながっている要因のひとつであることは間違いない。

 残すは最終戦のみとなり、いよいよ去就に関する決断も注目される鎌田。トゥドール体制で開幕から臨む来季のラツィオに、彼は中心として残るのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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