ブライトンを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督が、自身の去就について語った。3日、イギリスメディア『スカイスポーツ』がコメントを伝えた。


 現在44歳のデ・ゼルビ監督は、チェルシーに引き抜かれたグレアム・ポッター前監督の後任として、2022年9月からブライトンの監督に就任。就任直後は苦戦したものの、チームに戦術が浸透すると勝ち星を積み重ね、6位でシーズンを終えてクラブ史上初の欧州大会出場権獲得に導いた。


 2年目の今季は、ヨーロッパリーグ(EL)との“二足の草鞋”を履くなかで主力にケガ人が続出し、直近の公式戦12試合では2勝3分7敗と苦戦している。ELでの冒険はベスト16で終わり、プレミアリーグでは34試合を終えた時点で勝ち点「44」の12位に位置している。


 デ・ゼルビ監督とブライトンの契約は2026年6月30日まで残っているものの、同監督の手腕は欧州のビッグクラブから注目を集めている。ミランやバイエルンなどの新監督候補に名前が挙がっており、来季の去就は不透明な状況だ。


 そんななか、『スカイスポーツ』の取材に応じたデ・ゼルビ監督は、「ブライトンに残りたいと思っている。なぜなら、私は選手たち、この街、このクラブ、ファンを愛している」と残留希望を明言。「ファンとのミーティングでも言ったんだ。『もし私が幸せなら、どのクラブも私の心を変えることはできないが、常に私の情熱は保ち続けたい』とね」と言葉を続けた。


 それでは、ブライトンがデ・ゼルビ監督にもたらせる幸福とは何か? その問いに対しイタリア人指揮官は、「選手、チーム、プレースタイルなど、私自身の潜在的なポテンシャルをすべて発揮して毎試合戦いたい」と、ハイレベルの競争が自身の原動力になることを明かした。


「今季、特にここ3〜4カ月はそれができていなかった。私が思うに、今季の序盤は十分な競争ができていた。選手をローテーションすることができていたら、シーズンの重要な局面は違った景色になっていただろう。主力の数名は何カ月も出ずっぱりだったから、3月、4月辺りにコンディションが落ちるのは当然だ」


 さらに44歳の知将は、「自分たちがブライトンだということを忘れてはいけない。私たちはトップチームではない。ブライトンでの仕事を愛しているからこそ、クラブの方針を受け入れなければならないが、より高いレベルで戦えるのであれば、問題なく戦わなければならない」ともコメント。難しいやりくりが求められるブライトンでも、さらなる高みを目指せると意気込みを示している。


「始める前に気持ちで負けるのは好きではない。意欲と野心を高く保ち続けなければならない。そして、私たちに何ができるのか見てみようじゃないか」