2023年12月25日に誕生日を迎えた声優アーティスト・愛美のバースデイを記念したイベント「AIMI BIRTHDAY EVENT 2023」が、12月23日にヒューリックホール東京で開催され、オフィシャルレポートが到着した。以降オフィシャルレポート原文のまま掲載する。

昼公演を【RED】、夜公演を【BLUE】として、それぞれ趣きを変えて行われ、トークからアコースティック編成によるライブ、サプライズな演出や特報まで、盛りだくさんの内容となった今回のイベント。愛美とファンがお互いに楽しい気持ちをプレゼントし合うような、祝福ムードでいっぱいの一日となった。ここでは【RED】の模様を中心にレポートをお届けする。

会場では開演前BGMとしてさまざまなクリスマスソングが流されていて、始まる前から幸せな空気が充満するなか、照明が暗転すると、ステージに飾り付けられたクリスマスツリーがライトアップ。クリスマスっぽいホーリーなSEに導かれて、ロングスカートの真っ赤なワンピースを纏った愛美が登場し、ファンは盛大な拍手で迎える。客席からは「おめでとう!」という声が上がるなか、「私の誕生日を祝うかのように街中もキラキラ輝いていますよね(笑)」と笑いを取るところも彼女らしい。

Photo by Makiko Takada

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今回のイベントのチケットは、愛美の公式ファンコミュニティ「OKOMAISON」入会メンバーと、彼女の最新シングル「HELP」初回製造分の購入者のみが申し込み可能ということで、会場に集まっているのは「こめつぶ(OKOMAISONの会員ネーム)」をはじめとした愛美のファンが中心。それもあってかイベントは終始和やかな雰囲気で、愛美もイスに座りながらリラックスした様子でファンと交流する。まずは自身こだわりのイベントグッズを1つずつ紹介すると、続いてトークコーナーへ。ファン参加型のゲーム企画も含め趣向を凝らしたテーマでファンを楽しませる。

Photo by Makiko Takada

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最初のテーマは「年表で振り返る愛美2023年」。その名の通り、彼女の2023年のアーティスト活動におけるトピックを写真と共に紹介していくコーナーで、3クール連続でリリースされたTVアニメのオープニングテーマタイアップシングル「MAGICAL DESTROYER」「煩悩☆パラダイス」「HELP」の話題のみならず、「OKOMAISON」のグランドオープンと自身がデザインしたマスコットキャラ「こめまる」の爆誕(3月28日)、宮城県の水田の一角を借りて栽培された「愛美米」の田植え(5月23日)と稲刈り(10月5日)、「Animelo Summer Live 2023」でMADKIDを仲間にしてグレート-O-カーンと対決した思い出(8月26日)など、彼女ならではのユニークな活動を振り返っていく。さらにオマケとして蔵出し写真(母親や妹の声優・千春、その他の声優仲間らが撮影した愛美のプライベート写真)も公開してファンを喜ばせていた。

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続いては「2択チャレンジ!みんなはどっち?」と題した、2択形式のお題に対してファンはどちらが多いかを愛美が予想して答えるゲーム企画。2問正解で特製ステッカーを来場者全員にプレゼントできるということで、ファン思いの愛美は気合い充分で臨む。最初のお題「今年、引っ越しを“した” or “してない”」は、悩むことなく“してない”を選んで見事正解。次のお題「今月、お店でラーメンを“食べた” or “食べてない”」で悩んだ愛美は、まず来場者に挙手させて年齢層をリサーチ。10代から60代まで幅広くいるなかで、20代が一番多かったことを参考にして、2択のうち“食べた”を選ぶ。これもズバリ的中し、無事、来場者全員にステッカーを配れることとなった。

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そしてトークパートの最後のコーナーは「あいみんシアター 〜2023年冬〜」。声優としても幅広い役柄を演じる彼女が、得意のミニエチュード(即興劇)でみんなに声のプレゼントを行うという企画だ。あらかじめファンから募集した「愛美に言ってほしいセリフ」の中から、くじ引きで引いたセリフを盛り込まなくてはならないのが即興劇のルール。エチュードは得意ということで、自信満々で愛美が引いた最初のお題は、「あの子と私、どっちの白米を選ぶの?」というもの。「どういうシチュエーション?(笑)」と戸惑いながらも、お互い同じ男の子(タケシくん)を好きな2人の女の子がその彼と一緒に3人でご飯を食べている、という設定を瞬時に考え出し、違和感のない流れで見事にお題のセリフを導き出してみせた。そして次のお題は「べ、別にアンタのことなんか好きじゃないんだからね!」というベタなツンデレセリフ。こちらもステージのクリスマスツリーを舞台装置として即興で活用しつつ、先ほどのタケシくんを再登場させて彼との恋物語を発展させる高度なテクニックを発揮し、最後はカメラ目線で「べ、別にアンタのことなんか好きじゃないんだからね!」というセリフをかわいらしく決めて、役者としての実力をアピールした。

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ライブパートは、半田彬倫(キーボード、バンドマスター)と清水"カルロス"宥人(ギター)が生演奏でサポート。このイベントのためにアレンジされたアコースティックバージョンで人気曲から初披露曲までが披露される。愛美の「始まりと言えば、まずはこの曲から」との言葉と共にライブのスタートを飾ったのは、「ReSTARTING!!」。彼女がソロアーティスト活動再開にあたっての気持ちを自らの作詞で詰め込んだ、キングレコードからの最初のシングルの表題曲だ。通常よりもゆったりとしたテンポ、アコギとピアノの伴奏による抜けの良いアレンジが、愛美の歌声の粒立ちと歌詞の言葉1つ1つの輪郭をよりはっきりと浮かび上がらせる。サビ終わりの“Going my way! AI Mean It! ”というフレーズでは、愛美の「SAY!」という呼びかけに応えて、客席もペンライトを振りながら笑顔で歌っていた。

Photo by Makiko Takada

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続いて歌われたのは、TVアニメ『現実主義勇者の王国再建記』第二部のEDテーマ「カザニア」。先ほどのみんなとの繋がりを確かめ合うような温かな歌声とは趣きを変え、凛々しさと決意の強さが滲むエモーショナルなボーカルが、アコースティックアレンジの澄んだサウンドと絡み合いながら伸びやかに飛翔する。改めて彼女の歌唱力と表現力の高さに気づかせてくれる名演だった。さらに“推し”を応援する気持ちの悲喜こもごもを表現した「ステラメロウディ」をライブ初披露。どこかセンチメンタルでありながら、“推し”がいることで輝く世界の希望をニュアンスたっぷりに表現。愛美は曲間のMCで、アコースティックは「歌いやすい」「感情がグッとこもる」と語っていたが、まさにその魅力が前面に出たパフォーマンスだったように思う。

そしてクリスマスシーズンならではのプレゼントとして、愛美が学生時代によく聴いていたという冬ソング、中島美嘉「雪の華」のカバーを披露。ブルーの照明演出によって深々とした景色がステージに広がるなか、愛美は中低音域の豊かな響きから儚げな高音までを駆使してしっとりと歌い上げ、観客は静かに聴き入っていた。ライブ本編の最後は、いつも応援してくれるファンへの感謝と幸せを願う気持ちを込めて「スターリア」を歌唱。ステージ背面に光が綺羅星のように瞬き、ミラーボールも回転して、会場は一面星空の世界へ。愛美もロマンチックな歌声を……と思いきや、1番のサビ入りで歌詞を間違えてしまうハプニングが発生。バンドの演奏を一旦ストップさせて、「うわー!めっちゃいいところで歌詞間違えちゃった!」と笑う彼女に、客席からは拍手や「かわいいよー!」といった声が飛ぶ。この親密な雰囲気、ファンとの距離感もまた、愛美の現場の魅力と言えるだろう。仕切り直して二度目の「スターリア」では、星空まで届かんばかりの歌声を高らかと響き渡らせ、アコースティックライブを感動的に締め括った。

しかし、まだまだ彼女のバースデイを祝い足りない客席からはアンコールの声が上がる。すると今度は愛美が客席側にサプライズで登場!「煩悩☆パラダイス」を歌いながら会場の一番後ろの席まで隈なく練り歩き、手を振ったり目を合わせたりしながら、至近距離でファンサービスする。まさかの展開にファンも大歓喜だ。サービスし過ぎたがゆえか楽曲が終わるまでにステージへと辿り着けず、慌ててステージに舞い戻るも息を切らしている愛美に、客席からは「がんばれー!」の声。ようやく落ち着いて「せっかくの濃度の高いファンの皆さんとのイベントなので、みんなのところに行っちゃいました〜!」と報告すると、拍手喝采に沸く。さらにステージには、愛美へのプレゼントとして「全国ブランド米詰め合わせ」がいつの間にか用意されていて、お米好きの愛美は大喜びしていた。

Photo by Makiko Takada

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ここで愛美からの「個人的重大発表」が。これまでアーティストカラーを「紫」に設定していた彼女だが、ひとえに紫と言ってもさまざまな色味があるため、「どの紫なのかわからない!」というファンからの意見に応え(?)、今後は「赤紫(あかむらさき)」にすることが決定。今のところ赤紫色のペンライトは用意していないため、現状は赤と紫の両方もしくは片方を振ることを推奨しつつ、ゆくゆくは赤紫のグッズを増やしていきたいということだ。さらに特報として、2024年初夏にニューアルバムをリリースし、7月から8月にかけて東名阪の3か所を巡るライブツアーを開催することを発表。ライブは愛美にとって初の声出し解禁、しかも全会場オールスタンディングとのことで、熱いツアーになることは間違いなさそうだ。

2024年の活動を期待させる嬉しい報告に続き、最後は、こちらもライブ初披露となる最新曲「HELP」をパフォーマンス。アッパーなロックチューンということで、観客も総立ちとなり、「ヘイ!ヘイ!」と声を上げながら熱く盛り上がる。愛美もときおりクールなニュアンスを交えて緩急を付けつつ、ひときわアグレッシブな歌声をぶつけて会場から熱狂を引き出し、アーティストとしてのさらなる成長と進化を感じさせるなか、2023年のバースデーイベントを締め括った。

なお本イベントで発表されたスタンディングライブツアーのチケットは、現在、愛美の公式ファンコミュニティ「OKOMAISON」にて最速抽選先行受付中。受付期間は2024年1月14日(日)23:59 までとなるので、是非この機会に入会してライブチケットを手に入れよう。