歌手の藤あや子(62)が7日、自身のSNSを通じて、子宮と卵巣の手術を受けたと発表した。初期の子宮体がんと診断されたという。

 藤が公表した、子宮体がん。妊娠した時に胎児を育てる部分である子宮体部にできるがんで、ほとんどは子宮内膜から発生する子宮内膜がんであるため、子宮内膜がんとも言われる。最近、日本人の成人女性にも増えてきているがんの1つ。40歳代後半から増加し、50歳代60歳代の罹患率が高くなる。

 一番多い症状は不正出血。子宮頸がんに比べ、子宮体がんになる年代は比較的高齢で、閉経後あるいは更年期での不正出血がある時には特に注意が必要。進行すると、下腹部の痛み、性交時の痛み、腰痛、下肢のむくみなどの症状が出ることもある。

 治療の主体は手術。病気の進み具合にもよるが、基本的には子宮、卵巣・卵管、リンパ節を摘出するのが一般的となっている。また、手術による病巣の完全摘出が困難な場合には、抗がん剤治療(化学療法)や放射線治療も行われる。若年で子宮を温存した治療することを希望される場合はホルモン剤を使って治療することもできる。

 なお、子宮体がんは決して治りにくいがんではなく、病気が子宮にとどまっている範囲で治療すれば80%以上が完治すると言われている。