◇明治安田J1リーグ第12節 G大阪1―0C大阪(2024年5月6日 パナソニックスタジアム吹田)

 公式戦63度目の大阪ダービーは、G大阪に軍配。リーグ戦では5連敗中で、直近9戦で勝ちなしとトンネルに入り込んでいたが、2019年5月18日以来、5年ぶりに宿敵を下した。

 0―0の前半28分、FW宇佐美貴史が相手のビルドアップのミスを見逃さなかった。ペナルティーエリア手前でボールを奪うと、少し右に寄せてから右足一閃。ゴール右に突き刺して先制点を奪うと、スタジアムを埋め尽くした青黒のサポーターの、地鳴りのような大歓声が鳴り響いた。

 この日はJ1通算250試合出場という節目で、しかも32歳の誕生日。バースデー弾自体は2014年の徳島戦(万博)以来自身2度目だが、ダービーでとなると初めてだ。

 試合直後のインタビューでは「ここ最近勝てていなかったので、流れを払拭するためにも勝ちたかった。最高です」と歓喜。締めには「笑顔で帰っておいしいお酒を飲んでください!」と再びサポーターを沸かせた。

 囲み取材でも、「試合前から、自分の点で勝てればそれより上はない、最高の誕生日になるなと思っていたので、まさかその通りになるとは思いませんでしたけど」と充実感たっぷり。ダービーでのバースデー弾には「思ったよりいいもんやなと思いました。書きやすいでしょ?見出しとして取りやすくて」と“宇佐美節”全開だった。