オリオールズガナー・ヘンダーソン内野手は20日(日本時間21日)、敵地で行われたカージナルス戦に「1番遊撃」で先発出場。第3打席で16号3ランを放ち、両リーグを通じて本塁打数トップに浮上した。

また、ブレーブスマルセル・オズナ外野手は、パドレスとのダブルヘッダー第1試合で13号ソロ、第2試合で14号ソロを放ち、大谷翔平投手の13本を一気に抜いてナ・リーグトップに立った。

■打撃練習では「しっくり来なかった」

試合前の時点でカイル・タッカー外野手(アストロズ)と並び、メジャートップタイの15本塁打をマークしていたヘンダーソン。6回無死一、二塁の第3打席、ここまで無安打投球(走者は失策で出塁)を続けていたソニー・グレイ投手のスライダーを完璧に捉え、16号アーチを左中間スタンドに叩き込んだ。

これで17日(同18日)のマリナーズ戦から4戦連発となり、メジャー単独トップに浮上。昨季ア・リーグ新人王を獲得した22歳の若武者は、リーグこそ違うが13本に留まっている大谷に3本差を付けた。

45試合を消化した時点で16号を刻み、シーズン58本塁打ペースとなっているヘンダーソン。快調に進んでいるように見えるが、本人は意外にも「ケージの中ではあまりしっくり来てなかった。内面的に何かがおかしかった」と打ち明けた。その上で「でも、打撃コーチと一緒に問題解決に取り組み、今は正しい方向に進んでいると感じている」とスタッフに感謝。そして「私は完璧主義者なので、自分で納得できる特定の感覚を持ちたいんだ。今の自分の立場はとても幸運だと思う」と話した。

■14号オズナがナ・リーグトップ

オリオールズのブランドン・ハイド監督は、成長著しいヘンダーソンについて「印象的、信じられない、驚くべき……これらの言葉だけでは十分ではないと感じている。正直に言うと、彼を表現する形容詞が足りなくなってきた。彼に関して話す時は、類語辞典を持って来る必要がある」と笑った。

一方、オズナはパドレスとのダブルヘッダーに2試合とも「3番DH」で出場。第1試合の第2打席、先発右腕ディラン・シースから9試合ぶりとなる13号ソロを叩き込み、この時点で大谷に並んだ。すると、2試合目の第3打席でも相手先発ランディ・バスケスから14号ソロを放ち、ついに大谷を抜き去りナ・リーグ単独トップに浮上した。

オズナはこれで打率.327、14本塁打、43打点、OPS1.047を記録。本塁打、打点でリーグ2冠となっている。

シーズンは約3分1が終了。まだまだ時間はあるとはいえ、本塁打王レースが早くも熱を帯びてきた。