相模原市は不要になった幼稚園から高校までの制服や体操服、ランドセルなどを市民から募り、修繕して市価の3割程度で販売する取り組みを進めている。廃棄衣類の削減や、経済的に困窮する家庭の負担軽減に加え、障がい者の活躍の場を広げることにもつなげる狙いがある。市役所や区役所などは5月末まで、一部の公民館は年間を通して回収ボックスを置くことにしており、協力を呼びかけている。

不要になった学生服などの寄付を呼びかける相模原市職員=同市で



5年以内の品 修繕は障がい者らが担当

 回収しているのは、卒園・卒業から5年以内の品。寄付する人は所定の用紙に園や学校の名前を記載し、ボックスに入れる。

 修繕を担当するのは、障がい者が通う就労移行支援事業所を運営する合資会社「さんぽみち」(同市中央区)。開店準備中の店舗「学生服リユースさんぽみち」(同)で販売する。新品なら通常1万〜2万円する上着は、3000〜6000円で提供する予定だ。回収品を買い取る場合の査定額を算定し、同額を市の「子ども・若者未来基金」に寄付する。

 この取り組みは2022年7月から始まり、別の事業者から「さんぽみち」が引き継いだ。これまで1000点以上の学生服を回収し、基金に12万7123円を寄付している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2024年4月26日