間も無く始まるCT第6戦『SHISEIDO Tahiti Pro』でイエロージャージを着用するケイティことケイトリン・シマーズ。

ツアー2年目にして5戦中、2勝と天才的な強さで2年連続の 「WSL Finals」進出を固めている。
まだ18歳、Z世代の象徴でもある彼女はこれまでのCT選手の常識にとられない行動や発言が魅力であり、スター性も十分にある。

恐らく、来年ツアー入りするだろうと言われているカナダのエリン・ブルックスや、無限の可能性を秘めているシエラ・カーなどがCTで共に戦うような日が来ればウィメンズのレベルはもう一段階上のレベルに到達するだろう。

今回はケイティの地元、カリフォルニアのサンディエゴの放送局「CBS 8 San Diego」が行ったインタビューから面白いQ&Aをいくつかピックアップしよう!

あなたは凄い若いけど、何歳からサーフィンを始めたの?

(弟のティモとケイトリン)
Image:CBS 8 San Diego(YouTube)

多分、6歳くらいかな。
両親がビーチが大好きで、いつも海にいたの。
最初はサーフィンは二の次で、両親もサーフィンするかどうかは気にしていなかった感じ。
自然に弟と海で遊び、ボディーボードに乗ったりして、それからいつの間にかサーフィンするようになったの。

サーフィンをする前は色々なスポーツをしていたわ。
なぜならビーチはあまり好きじゃなかったの。
砂だらけになるしね。

親がビーチに連れてきても、最初はBMXだったり、ダンスだったり、スケートボードだったりね。

(弟のティモ・シマーズの映像)

野球をやっていたそうだね

そう、野球をやっていたの。
ピッチャーとショート。

私がピッチャー、弟がキャッチャーだったから凄い楽しかった。
(チームで唯一の女子だった)
いつも競争心が強かったわ。

格闘技にもハマっていたとか。サーフィンに役立っている?

Image:CBS 8 San Diego(YouTube)

今は格闘技はやっていないわ。
でも、楽しんでやっていた。

サーフィンにハマったきっかけは?

Image:CBS 8 San Diego(YouTube)

子供の頃はプロサーファーになる運命だとは思っていなかった。
スポーツが大好きだから、なにかの選手になりたいとは考えていたの。

スポーツが好きだから、サーフィンにハマっていった感じかな。
プロには興味なかったけどね。
CTでもなんでも良いから、私はただサーフィンをするのが好きで、ずっとやっている。
弟もやっていたし、友人もやっていたから、ただ好きで続けていたわ。

友人にコンテストに出るべきだと言われ、初めて出場したの。
最初のコンテストは最悪の結果だったけど、1ヒートだけ勝ち上がって、それが凄い嬉しかった。

サーフィン競技が好きになったのはその頃からだと思う。

それは何歳頃の話?

多分、8歳から10歳頃。

サーフィンはスポーツだけど、それ以上のものだよね。断言しちゃいけないけど、自分はそう思うんだ。全部がつながっている。自分のためにサーフィンしているということかな。

そうね。
同じ波は二度と来ないから、中毒性がある。
それは最も予測不可能なことで、そこから学ぶこともある。

自分は海に比べたら何でもない存在であることを教えてくれるのよ。
だから海の動きを読もうとトライし続けるの。

この前、波をキャッチするためにどれだけの要素が必要なのかを考えたの。
海は驚くほど早く動くし、その複雑さを理解するには長年の経験が必要になる。
考えずに直感的に対応するにはもっとサーフィンをしないといけないわ。

海にいるのが好きだし、サーフィンは最高なの。
その感じを表現するのは難しいんだけどね。

波の力がまるで自分の背中を押してくれるみたいに、とんでもないスピードで波に乗ってる感じ。
何百、何千マイルも離れた所での海面の変化でこんな波が生まれるなんて、ちょっと信じられないわ。

コンテストに対して自分が得意だなとか、最高だなと感じるようになったのはどんな時だった?

多分初めてコンテストに出た時から。
最初から凄くのめり込んで専念していたわ。
自分は競争心が強いんだなって感じていた。
人を倒すのって気持ち良いって感じね。
最高に興奮したのよ。
それが12歳の頃かな。

今18歳だよね。12歳から6年間でCTに入り、世界一になっている。コーチはいたの?

父親の友人がコーチを務めていたわ。
彼はコンテストサーフィンについての多くを教えてくれた。
でも、海の状況を読むことに関しては、ある意味、自分でやるしかないと思ったわ。

それは海に学ぶしかない。
波が顔にかぶったり、長い間水中に沈んでいることもあるし、その経験から学んできたわ。
ちょっとしたことの異なる反応から学んだり、判断をしたりすることもある。
それは毎日サーフィンすることで海を学ぶような感じね。
本当にそれだけはサーフィンをしたことがない人に説明できないわ。

波に乗る方法を説明できないし、上手く伝わるとも限らない。
単純に、波を見つけてパドリングを始めると言うけど、いつパドリングを始めるべきかは、知識がないと難しいわ。

波がどのように割れるか、どのくらい沖から割れるかなど、考慮すべきことが沢山ある。

3年前にクオリファイした時に辞退したのは何故?

上手く説明できないけど、準備ができていなかったの。
周りの人は君が目指してきたことじゃないのか?とか言ったけど、実際にはそれだけではなかった。
夢だったのに何故?と言われた時、自分ははっきりしない気持ちだった。

それよりもサーフムービーを作りたくて、動き始めた時期だったの。
家にいて家族や友人との時間を楽しみたかった。

クオリファイを諦めたことに後悔したことは一度もなかったわ。

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ツアー1年目は上手くやっていたように見えたけど、そのことについて教えて

(ツアー1年目にしてポルトガル戦で優勝)
PHOTO:© WSL/Damien Poullenot

QSやCSとは全く違かった。
みんな何をすべきか知っているし、ラッキーで勝てるヒートはない。

ツアーで戦うならヒートを適切にサーフィンする方法を考えないといけない。
最初のイベントは全然ダメだったけど、ポルトガルで優勝できた。
その後はダメだったけどね。
アップダウンが大きかったわ。

「WSL Finals」の経験は大きかった。
最大の課題は、それが普通のヒートであると自分に納得させることだった。
コーチはターンの度にワールドタイトルのことを考えるなと言ったの。
自分の限界を超えないように落ち着いて単純に自分のサーフィンを楽しんで普通のヒートのようにねって。
言葉では簡単だけど、実際は難しかったわ。

だって、勝てばワールドタイトルなのよ。
たった一つのコンテストに勝つだけでね。
本当に夜も眠れなかったわ。

南カリフォルニアでの開催は私にとって本当に良かった。
家族がいつもいるし、自分のベッドで寝られるからね。

少なくとも馴染み深い環境があるのは良いわ。
異国に行って、その中で自分のペースを見つけるのは難しいの。

いつもと違うベッドで時差も天候も違う。
違うことが多すぎて迷ってしまうの。
普段自分が使っているものを持っていくのは役立つけどね。

(空海)

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