後を絶たない特殊詐欺、新たな手口が急増しています。
それが、大手通信会社などの「自動音声」を装った手口です。警察が注意を呼びかけています。

音声再現
「この電話は2時間後に停止されます」
「お問い合わせは「1」番を押してください」

急増しているのが、大手通信会社や公的機関の「自動音声」を装った手口です。

宮城県警生活安全企画課 三浦秀一犯罪抑止指導官
「音声ガイダンスが流れて『2時間後にこの電話が使えなくなる』と言われ、指定された番号を押すと犯人が実際に電話に出て、サイトの未納料金や携帯電話の名義貸しなど、様々な嘘でお金を要求されたり、電子マネーの購入を求められる」

ほかにも「携帯電話が不正利用されている」との音声ガイダンスが流れ指示された番号をプッシュしてしまうと警察官を名乗る人物が出て個人情報を聞き出そうとするケースもあるということです。

宮城県警生活安全企画課 三浦秀一犯罪抑止指導官
「音声ガイダンスが出て、2時間後と言われ、問合せの番号を押してしまうと、犯人に繋がってしまう。被害者の心理を巧みに誘導した手口」


宮城県内では2023年、特殊詐欺と見られる自動音声の電話が約250件確認されていますが、2024年は3月27日時点ですでに150件に上っています。
このうち75件が3月に集中しています。
実際の被害が出たのは1件で、2月下旬、仙台市宮城野区に住む20代の女性が自動音声の手口で電子マネー30万円分をだまし取られました。
この女性の場合、スマホに自動音声がかかってきたということです。

宮城県警生活安全企画課 三浦秀一犯罪抑止指導官
「問い合わせ番号の1を押したところ、犯人の男が出て、サイトの未納料金があるので電子マネーを購入してほしいと言われ、言われるがままに電子マネーを購入した」

音声再現
「この電話は2時間後に停止されます」


こうした不審な自動音声は、固定電話だけでなくスマホにかかってくるケースもあるということです。

警察は、突然の料金請求や音声ガイダンスには従わず一度電話を切り家族や警察に相談してほしいと呼びかけています。
また、29日も仙台市太白区と宮城野区の複数の固定電話に通信会社の自動音声を装った不審な電話がかかってきたということで警察が注意を呼びかけています。