江戸時代から伝わるとされる宮城県気仙沼市伝統の虎舞が、先週末、船の進水祝賀式に合わせ披露されました。4歳から60代までのメンバーたちが、勇壮な舞で航海の安全と大漁を祈願しました。

ホテルで勇壮な舞を披露したのは、気仙沼市の「浪板虎舞保存会」のメンバーおよそ60人です。この日は、市内で造船された漁船の進水祝賀式に招かれました。

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みらい造船 中井武志工場長:
「(演舞をしてもらうと)その年の水揚げが良いと。本当に縁起が良い。(船主から)ぜひ浪板虎舞をしてもらいたいと強い希望があり、お願いした」

みらい造船 中井武志工場長

気仙沼市の浪板は、13年前の震災で津波被害を受けた鹿折地区にあります。

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虎舞は、江戸時代から航海安全を祈願し地元の神社に奉納されてきたと伝わっています。震災では多くのメンバーが被災したものの、道具一式は高台に保管していたため被害を免れ、2011年の夏に活動を再開。2017年には、県の無形民俗文化財に指定されました。

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浪板虎舞保存会芸能部長 吉田和也さん:
「みんなで楽しまないと続かないので。子どもたちも虎に触れて、だんだん太鼓から虎ばかし、いろんな事をやってもらい、それが続いて行く形が出来れば」

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4歳から60代までの幅広い年代のメンバーが定期的に練習を続けています。

メンバーの中学生:
「(Q 太鼓で難しいところは?)タイミングを合わせる時、速い時つられてしまうので、修正するのが難しい」

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メンバー:
「歳上のお兄ちゃん、おねぇちゃんが(子供に)優しく教えてくれたり、休憩時間に遊んでくれて助かります」

浪板虎舞のクライマックスでは虎が、高さ5メートルはしごを上ります。勇壮な舞で新しい船の航海安全と大漁を祈願しました。

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虎舞を依頼したきんせい丸漁業 金野利勝社長:
「素晴らしいね。景気が良くてこれはやるぞという感じ。感心しました。素晴らしいです」

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気仙沼市伝統の「浪板虎舞」メンバー一丸となってこれからも活動を続けていきます。

メンバーたちは今後、8月の気仙沼みなとまつりでの披露に向けて練習を続けていくということです。