企業の人手不足が深刻化する中、高校生に地元企業などと接し就職活動に役立ててもらおうと、仙台市内で地元の高校生を対象にした職業体験会が開かれました。

仙台市宮城野区で開かれた職業体験会には、宮城県内の高校生およそ230人と地元企業など24社が参加しました。

こちらは電気通信工事会社のブース。高校生たちが電気工事で使用する工具を使い、「ボルトの早締め」を体験しました。

TBC

高校1年生:
「(ボルト締めは)シンプルだが意外と難しく面白かった。どんな仕事がしたいかはまだ分からないが、いろいろなきっかけになるから、すごく楽しい」
「こういう仕事もあるんだなと新しい発見があって良かった」

人手不足などを背景に高校生の就職活動は「売り手市場」が続いています。宮城労働局によりますと、昨年度の県内の高卒者の求人倍率は4.94倍で過去最高となりました。

亀山鉄工所総務部 宮城由宇さん:
「(若者の採用は)現状は非常に苦しい。中小はどこもそうでしょうけど。なので地元に残ってくれる学生がいると、会社としては非常にありがたい」

亀山鉄工所総務部 宮城由宇さん

一方、県内の高校生の就職活動は現在、採用選考の解禁から一定期間は応募できる企業が1社に限られるいわゆる「1人1社制」で運用されています。このため、1社しか知らずに就職活動を終える生徒も多いことから、主催者は「より多くの企業と接点を持ってほしい」と体験会を企画しました。

TBC

ジンジブ・HRコンサルティング事業部 高桑夏実部長代行:
「世の中にある仕事を幅広く知ってもらい、自分が将来活躍できる場所を探してほしい」

ジンジブ・HRコンサルティング事業部 高桑夏実部長代行

主催者は今年7月にも同様の催しを開くことにしていて、高校生の就職活動をさらに支援していきたいと話しています。高校生の就職活動は7月1日に各企業の求人が公開されます。