5月17日、パリ五輪の代表選考会を兼ねた体操のNHK杯が群馬・高崎アリーナで行なわれ、男子の個人総合初日は岡慎之助が合計258.196点でトップに立ち、初の五輪切符に弾みをつけた。東京五輪団体総合で銀メダルに輝いた萱和磨(256.495点)が1.701点差の2位につけ、3位は2大会ぶりの五輪出場を狙う34歳のベテラン・田中佑典が首位と3.068点差(255.128点)の僅差で追いかける展開となった。

 15日の公式練習中に東京五輪の個人総合金メダリスト・橋本大輝が「右中指側副靱帯損傷」のため、大会直前でまさかの棄権となった男子。絶対王者が不在となったなか、パリ五輪代表に王手をかけたのは20歳の新鋭だった。

 岡は第1ローテのゆかで4位(14.400点)につけると、3つ目のつり輪で14.300点(7位)、そして5つ目の平行棒は全体トップとなる15.133点を叩き出した。あん馬でミスがあり落下したものの、その後は崩れることなく5種目を高いレベルでまとめ上げ、初優勝と五輪切符にリーチをかけた。

 一方、2大会連続で五輪出場を目指す萱も負けていない。東京大会では銅メダルを獲得したあん馬で14.433点(6位)。幸先の良いスタートで演技後に吠えると、それ以降も安定した演技で上位をキープ。全日本選手権3位の実力者が、五輪切符を射程圏内に捉えた。
  体操の五輪代表は、男女ともに5人が選出。男子は昨年の世界選手権で個人総合2連覇を飾った橋本が、すでに内定している。残りは4月の全日本選手権の得点を持ち点に今大会で上位2名を選出。残り2人はチーム貢献度で決定する。貢献度枠は種目別で強いスペシャリストが有利となる。個人総合で選出された選手とチームを組んだ場合に、団体総合の得点が最も高くなる選手を選ぶ。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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