デンバー・ナゲッツの連覇への挑戦は、道半ばで終わってしまった。

 現地時間5月19日(日本時間20日)に行なわれた、ミネソタ・ティンバーウルブズとのウエスタン・カンファレンス準決勝第7戦。ナゲッツは90−98で敗れ、プレーオフ敗退が決定した。

 つらい敗戦だった。第3クォーター開始直後には最大20点差をつけ、カンファレンス決勝への切符を掴みかけたと思われたが、わずか12分間でリードを溶かし、最終的には大逆転負け。試合後半はチーム全体でフィールドゴール14/39(成功率35.9%)、3ポイント4/21(成功率19.0%)と封じ込められ、わずか37得点に終わった。

 当然、選手やコーチ陣の失望は計り知れない。試合後、会見に臨んだマイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は、記者からの「20点リードしていたゲームでの敗戦を受け入れるのはどれだけ難しいことなのか?」という問いに対し、感情を押し殺しながらも「愚かな質問」と切って捨てた。
 「次の質問だ。シーズンは終わってしまった。それがどれだけつらいことか。20点差がなんだ。君にはわからないだろうが、シーズンが終わってしまったんだ。シーズンが終わってしまった、それがつらい。愚かな質問だよ」

 怒りを爆発させることこそなかったものの、「シーズンが終わってしまった」という言葉を3度も繰り返したことから、マローンHCが胸の内にどれほどの悔しさを隠していたかがわかるだろう。

 とはいえ、この敗戦でナゲッツの未来が閉ざされたわけではない。ニコラ・ヨキッチやジャマール・マレーを筆頭に、主力の大半はまだ20代であり、来季も契約が残っている。今夏の補強で課題とされている選手層の薄さを改善できれば、来たる2024−25シーズンの優勝、そしてその後の連覇達成も決して不可能ではないはずだ。

構成●ダンクシュート編集部

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