小芝風花が、1月15日に都内で開催された主演映画「レディ加賀」完成披露上映会に登場。共演の松田るか、青木瞭、中村静香、メガホンをとった雑賀俊朗監督と舞台あいさつを行い、劇中で挑戦したタップダンスシーンの撮影秘話や、舞台となった石川への思いなどを語った。

■「レディ加賀」とは

同作は、歴史風情が漂う石川・加賀温泉郷を舞台に繰り広げられる、涙と笑いの“おもてなし”エンターテインメント。歴史ある温泉街を盛り上げるためにタップダンスチームを結成した旅館の新米おかみたちが、挫折やトラブルを乗り越え、仲間と奮闘しながら前進していく姿を描くハートフルムービーだ。

実在する加賀温泉郷のプロモーションチーム「レディー・カガ」から着想を得て企画された本作。老舗旅館「ひぐち」の一人娘である主人公・樋口由香を演じる小芝はオファーを受けた時のことを「お着物を着ながらタップをするという和と洋の融合に引かれて、まずタップをやりたい!というので『この作品やりたいです!』と言いました」と振り返り、「いろんな困難があっても乗り越えていく石川県の人たちの力強さも感じましたし、いい作品にできたらいいなと思って臨みました」と、出演の決め手を明かした。

小芝は劇中で披露しているタップダンスを習得するため、芝居のシーンを撮影する9カ月くらい前からタップダンスの練習をしていたという。他のキャスト陣も4、5カ月前くらいからレッスンを始めたようで、松田も「みっちりやりましたね」とかなりの練習量を積んだそう。

続けて「ダンスの経験はあったものの勝手が違い過ぎて…」と松田が言えば、小芝は「(タップなので)音を鳴らす=最初はすごく力んじゃって。逆に音が鳴らないんですけど、早く鳴らすには脱力して(足を)ぷらんってしておかないといけないというので、難しかったですね」と苦労したことを打ち明けた。

また、中村が「お休みの日にも隙あらば練習して、やることがいっぱいでがむしゃらだったけど、部活みたいで(笑)。キャスト同士の絆も深まったかなと思います」と回顧すると、小芝も懐かしそうに「オール石川ロケだったので、みんな同じお宿に泊まっていて。だいたい露天風呂に行ったら誰かいる(笑)。サウナで“ととのった”状態でいるので、『撮影終わったよ!』って合流して。女性陣はみんな裸の付き合いをしていて、本当に合宿みたいでした」と、温泉街での撮影ならではのエピソードを披露した。

■配給収入の一部を被災地への義援金に

同作の舞台・石川は、1月1日に最大震度7を記録した「令和6年能登半島地震」が発生。即座に津波が押し寄せ、火災も発生し、住宅や道路も崩壊するなど甚大な被害が出ているということで、お世話になったロケ地の復興を支援するために本作の配給収入のうち5%が義援金として石川県に寄付することも発表された。

そして、あらためて小芝は「能登半島地震の被害に遭われた皆さまに心からお見舞い申し上げます。被災地にいらっしゃる皆さまの安全と一刻も早い復興・復旧を心からお祈り申し上げます。本当にこの撮影でたくさんの方に協力していただいて、朝からハードな撮影の時も嫌な顔せず、温かく皆さまに助けていただいて、石川のすてきな所もたくさん映像の中に登場します。この作品を通してあらためて石川の魅力をお伝えできたらと思いますし、この作品が少しでも石川の皆さまの力になれたらなと願っております」と、撮影でお世話になった石川の人々に思いをはせた。

映画「レディ加賀」は2月2日(金)に石川県先行公開、2月9日(金)より東京・新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー。

◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)