コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は書籍「疲れた体と心をリセット!限界ズボラゆるトレ大全」の著者・いしかわひろこさんの作品より「カンタン姿勢の正し方 実践編」をご紹介。

作者であるいしかわさんが2月13日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、9.7万件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではいしかわひろこさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。

■肩こりなどの原因になる姿勢「スウェイバック」とは…
作者・いしかわひろこさんは『突然ですが、あなたの姿勢は「スウェイバック」になっていませんか?』と問う。スウェイバックとは、下半身が上半身より前方にスライドした姿勢のことをいい、「肩コリ・腰痛・内蔵下垂・巻き肩…とあらゆる不調の宝庫」だと警鐘を鳴らす。いしかわさん自身にもスウェイバックの自覚があるそうで、台所での水仕事やアウターを羽織ったとき・リュックサック・抱っこひもなどの重みのあるものを身に着けたときにスウェイバックになっていたという。そこで「今すぐできる!!カンタン姿勢の正し方」として、正しい姿勢を認識できる方法を伝授した。いしかわさんは正しい姿勢を実感するも、体がプルプルするほどキープするのが大変そうなようすをレポート。最後に「この姿勢を忘れないように、これからもこまめにヒザ立ちしよ」と締めくくった。

本作を投稿したX(旧Twitter)では「めちゃ有益な情報!」「自分も最近気になってました!」「私の立ち姿、まさにこれです!!」「 これなら誰でも簡単に試せそうですね!」など多くの反響があった。

■「たくさんの方が自分の体を好きになっていってくれたら」作者・いしかわひろこさんの漫画へのこだわりをインタビュー
――本作をはじめとする「ゆるトレ漫画」を描きはじめたきっかけや理由があればお教えください。

私は元々運動するのが大の苦手で、がんばって筋トレをやってみても体を傷めてしまうことが多く思うようにいきませんでした。ある時ふと、「健康目的の低ハードルな運動なら私でも無理なく少しずつ取り組めるかも?」と思い、実践してみると日頃から感じていた肩こりや腰痛などの不調がとてもラクになったんです。これをマンガの練習も兼ねてSNSで公開したところ「分かる!」「これなら私もできるかも」とたくさんの方からコメントを頂き、この悩みって私だけじゃなかったんだ…!と感じました。そこから自分がやってみて良かった運動をみなさんと共有しよう、とマンガを定期的に描くようになったのが始まりです。

――本作や書籍「疲れた体と心をリセット!限界ズボラゆるトレ大全」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

今回の書籍では「自分の体を好きになる」を大きなテーマにしています。体の不調や体形の悩みによって、自分の体を好きになれないでいる方が体を気持ちよく動かして少しでも好きになっていけるように、できるだけ沢山の部位やシチュエーションにあわせたゆるトレを収録しました。また、特別編として「産後の体と心のトリセツ」という章を設けています。読者さんの中にも出産で変化してしまった体に悩む方は本当に多いです。私自身もその悩みで長く苦しい思いをしたので、正しい知識と体と心の整え方をどうしても伝えたかった。産後の方も含め、たくさんの方がこの書籍を通して自分の体を好きになっていってくれたら嬉しいです。

――書籍「疲れた体と心をリセット!限界ズボラゆるトレ大全」をはじめ、健康をテーマにした作品やイラストなどを多く描いていらっしゃいますが、理由があればお教えください。

私は産後の体形に悩み、過剰なダイエットをしてしまったせいで体も心もボロボロになってしまいました。上手く出来ない自分を責め続けて、自分の体が嫌いで仕方なかったんです。でも、自分の体と向き合いはじめて気がつきました。体ってすごく良くできていて、どんな環境でも懸命に順応しようとしてくれる。小さな運動でも積み重ねれば少しずつ体は変化していくんです。みなさんも仕事や育児など日々の生活で精一杯で、自分の体に向きあう余裕がない事も多いかと思います。頑張れなくて、余計に自分の体がどんどん嫌いになっていってしまったり…。そんな中でもほんの少しでいい、動かしてスッキリする気持ちや変化して自分を大切にする時間をつくってほしい。そんな時に寄り添い力になれるような作品を届けたい。それが私の制作の原動力です。

――本作を拝見して、普段の生活でも”正しい姿勢”が大切だと実感しました。いしかわさんご自身が、普段の生活で気を付けていることがあればお教えください。

私は昔から姿勢が悪く、今でも油断すると背中が丸まってしまいがちです。特に普段は絵を描くために座りっぱなしでいる事が多いので、1時間に一度は立ち上がって足踏みをするようにしています。足踏みをしていると背筋がしゃんと伸びて姿勢が整うんですよね。他にも、立ちっぱなしの時はお腹とお尻をなるべく絞めることを意識しています。

――今後の展望や目標をお教えください。

現在SNSにて『産後ダイエットに失敗したら死にたくなった話』というマンガを投稿しています。一見今までのゆるトレの方法を紹介するマンガとは異なって見えますが、体を動かすことと、体を変えたいと思う心は繋がっているもの。心が変化することで、体も自然と変化していくこともあると思うんです。これからは今までのようなゆるトレのマンガだけでなく、体と向きあうこと、体を整えたいと思う心の部分も多く描いていけたらと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

いつも読んでいただきありがとうございます。みなさんの「やってみて良かった!」が何よりのパワーになっています!毎日忙しいとは思いますが、体に気をつけてお互いぼちぼちいきましょうね。