台湾の俳優、シュー・グァンハンと清原果耶がW主演を務める“日台合作映画”「青春18×2 君へと続く道」が5月3日(金)に公開される。この度、本作の台湾公開日を翌日に控えた3月13日に台北にて、台湾プレミアが行われた。

■「日本×台湾」「18年前×現在」を舞台に描くラブストーリー

本作は、ジミー・ライの紀行エッセー「青春18×2 日本慢車流浪記」を映画化した作品。藤井道人氏が脚本・監督を務めて映画化した。また、映画「DUNE デューン 砂の惑星」(2021年)などで知られる俳優チャン・チェンがエグゼクティブプロデューサーを務めている。

18年前の台湾、高校生のジミー(グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原)と出会う。天真らんまんでどこかミステリアスな彼女と過ごすうち、いつしか恋心を抱いていくジミー。アミもまた、秘密を抱えながらもジミーへ想いを寄せていく。しかし、ある日突然アミが帰国することになり、甘酸っぱい青春の日々は突然幕を閉じる。

時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いたハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、別れ際にアミと交わした約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう道中で、彼女と過ごした日々の記憶が心にあふれ出す。

■シュー・グァンハン「これはとても大きな挑戦だと思いました」

プレミアイベントに先立って行われた記者会見には、グァンハンと清原、藤井監督、チェンが出席。自身初の国際プロジェクトとなる本作について藤井監督は「日台のスタッフが集まって、日本と台湾の良いところをお互いがリスペクトして認め合いながらこの映画を作れたことが、とてもいい経験になりました。僕だけでなく、撮影に参加した日本のスタッフも、今でも台湾での撮影で学んだことを大事に新たな作品を作れているので、唯一無二の経験になりました」と撮影を振り返った。

グァンハンは「最初に日台合作の国際プロジェクトだと聞いたとき、これはとても大きな挑戦だと思いました。外国語で演技をするのも初めてでしたし、とても新鮮な経験になりました」とオファーを受けた当時を回顧し、「以前から日本の藤井監督はすごい監督だと思っていましたし、チャン・チェンさんのことも大好きでした。清原さんも素晴らしい俳優だと思ったので、この挑戦にしっかりと向き合いたいと撮影に臨みました」と明かした。

自身にとって大きな挑戦となる本作の主人公にグァンハンを起用したことについて藤井監督は、「ジミーを誰に演じてもらおうかと考えていたときに一番重要視していたのが、18歳と36歳のジミーをどちらも演じられることでした。台湾でたくさんの方に『18歳も36歳も演じられる、台湾で最高の俳優は誰ですか?』と聞くと、全員が『シュー・グァンハン』と答えたので、会ってみたいとお願いをして、会ったその日にジミーを演じてほしいとお願いしました」と語った。


■清原果耶とシュー・グァンハンが互いの国の言葉を披露

本作でグァンハンとならびW主演の一角を担った清原は、「バイクの2人乗りをしたのが初めてで少し怖かったんですが、グァンハンさんの運転が上手だったのでとても安心して乗れました。アミもここ(ジミーが運転するバイクの後ろ)で、階段を一歩ずつのぼっていくようにジミーへの気持ちを募らせていたんだろうなって思います」とコメント。

また、清原とグァンハンは撮影中、互いに中国語と日本語を教え合っていたそうで、清原が中国語で「あなたはとてもカッコイイですね」と話すと、グァンハンも「とてもきれいですね」と流ちょうな日本語を披露。さらに、清原が「グァンハンさんはとても優しくて紳士的で、現場でもグァンハンさんがそばにいてくれるから頑張ろう!と思えるような、温かい存在でした」と語ると、グァンハンは照れくさそうに笑いながら「ありがとね」と日本語で答えた。

本作の映画化を企画したチェンは、「プロデューサーという大役は初めての試みで、新しい挑戦ばかりでとても面白かったです。企画段階からとても長い年月をかけて作ってきましたので、今日は少し緊張しています」と緊張をのぞかせつつ、「シュー・グァンハンさんと清原果耶さん、そして素晴らしい俳優陣が出演し、とても良い映画になりました」と本作への自信を見せた。

最後に、藤井監督は「僕にとって本当に特別な作品が、台湾の皆さまの特別な体験になるように、愛情をもって作りました。この映画が長く広く皆さまに伝わることを願っています」とコメントし、会見を締めくくった。

その後、大勢のファンを前に行われたプレミアイベントには、台湾キャスト陣もそろい、大盛況のイベントとなった。