歌手として活動するイチナナライバーの「澤口優聖」。1月に放送された「THEカラオケ☆バトル」に出演し、細川たかしの「北酒場」を歌唱。惜しくも予選敗退となってしまったが、同番組への10度目の出演を果たした。演歌講師をしていた祖父の影響もあり、2歳から演歌を始め、10歳で祖父から「スポーツ選手になるか歌手になるか決めろ」と大きな決断を迫られた結果、歌手になることを決断。現在21歳“演歌男子”として17歳で始めたライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」では4年間毎日ライブ配信を続けている。歌手とライバーの二足の草鞋を履きながら活動する澤口にインタビューを行い、歌番組の出演や歌手を目指したきっかけなどを聞いた。また「熱量を持って、きちんと継続できれば誰にでもスポットが当たるチャンスがある」と、4年間毎日続けた澤口が感じる、ライブ配信の魅力も語ってくれた。

■「THEカラオケ☆バトル」10度目の出演…きっかけは「NHKのど自慢」

――はじめに自己紹介をお願いいたします。

北海道出身、21歳の演歌男子、澤口優聖です。現在は演歌を派生させたヒップホップと演歌の間の絶妙なラインの歌を歌っています。ライバーとしても活動していて4年間毎日「17LIVE」でライブ配信も行っています。

――1月14日放送された「THEカラオケ☆バトル」には10回目の出演だとお聞きしました。出演してみていかがでしたか?

結果としては、予選で敗退してしまったのですが、出演1回目から共演させていただいている堺正章さん、柳原可奈子さんらとも久々にお会いできて楽しかったです。プロデューサーさんからも過去に出演した時と比べ「(以前と比べて)一番変わっていておもしろい」と言っていただけました。

――「THEカラオケ☆バトル」に出演するようになったきっかけは?

14歳の頃に「NHKのど自慢」に出演したことがきっかけで、当時僕が通っていた中学校にサプライズでカラオケバトルのスタッフさんから出演を知らされました(笑)。

――最初の「THEカラオケ☆バトル」出演が決まった時はどんな心境でしたか?

僕に連絡する前に、スタッフさんと中学校と親で色々話してくれていたらしく、急に教室のドアが空いて「カラオケバトル出演決まりました!」と言われ、とてもびっくりして「うわぁー!」と叫んだのを覚えています。それから2回目、3回目と呼んでいただけるようになりました。

■10歳で歌手になることを決断「スポーツ選手になるか歌手になるか決めろ」

――そもそも、歌にはいつ頃から触れ始めたのでしょうか?

祖父が言うには、僕が2歳の時から音が取れていたらしく、歌手にしたいという祖父の思いから強制的にレッスンが始まりました。雪で作ったかまくらの中に、練習に行きたくなさすぎて隠れたりしましたが、結局祖父に見つかってしまい連れていかれました(笑)。ほとんどプライベートな時間がなく、マイクを持っただけで涙が出たこともありましたね。

――祖父の思いがきっかけで、その後ご自身で歌手になりたいと思ったのは?

10歳の時にサッカーとバスケットボールも歌と同じくらいの熱量でやっていたんですが、祖父から「スポーツ選手になるか歌手になるか決めろ」と決断を迫られた時に、スポーツ選手と歌手を天秤にかけて、演歌などの音楽が好きだったことに気づき、歌手になることを決断しました。

――10歳の時には人生を決める大きな決断をしていたんですね。

10歳の時から大会やオーディションに参加させていただいていて、東北から見に来てくれる方がいたことを知り、「誰か1人でも幸せになっているんだったら、僕って歌い続ける意味あるな」と実感できました。そこからどんどん歌うことが好きになっていきましたね。

■“他の人とは違う生き方をしたい”という思いからライバーへ「リスナーを呼び込むことには苦労しました」

――現在は、歌手活動のほかにもライバーとしても活動をしています。普段はどのような配信をされていますか?

リスナーさんからリクエストをいただいた曲をひたすら歌っています。歌うからには全力の歌を聞かせたいので、リクエストをいただいた歌を後日練習してから披露することもあり、今では1年半待ちです(笑)。

――ライブ配信とはどこで出会いましたか?

4年前の高校2年生で進路を考え始めた時に、みんなは会社に就職することを選んでいたのですが、僕は他の人とは違う生き方をしたいと思っていて、その時にイチナナから声をかけていただいていたので、ライバーを職業にしようと考え始めました。

――実際にライブ配信を初めてみていかがでしたか?

ライブ配信はリスナーのコメントが画面に流れてくるので、ずっと画面を見て話すことに最初は抵抗がありました。また、僕が始めたころはライブ配信の認知度も世間一般では低かったので始めることに不安ももちろんありました。

――特にライブ配信で難しさを感じたところは?

ライブ配信を始める前から僕のことを知ってくれているファンが何人かは見に来てくれたんですが、ライブ配信のアプリを登録している人たちも当時は少なく、まずはアプリを登録してもらうところからのスタートだったので、リスナーを呼び込むことには苦労しました。

■ライブ配信の魅力は「熱量を持って、きちんと継続できれば誰にでもスポットが当たるチャンスがあること」

――4年間毎日ライブ配信を続けられた理由はなんでしょうか?

「やると決めたことは最後までやる」という信念が僕の中にあり、最初からかなりの熱量を持って配信に向き合っていました。その結果、リスナーさんも熱量を持ってついてきてくださって、高校3年生の時点でサラリーマンの平均年収と言われる額の4〜5倍の収入を得ることができたんです。きちんと結果が出ることがわかったので、続けることができました。

――「毎日配信」をやるのは大変だと思うのですが、やりがいを感じるところは?

毎日僕が配信をすることによって、リスナーさんが日常的に毎日見にきてくれることは嬉しいですし、やりがいを感じます。“きちんとリスナーをする”ことはとても難しいことだと思うんですが、それでも、毎日僕のために時間を空けて見に来てくださるので、「配信していて良かった」と改めて実感できます。

――歌手として活動されている澤口さんが感じる、音楽とライブ配信の親和性についてはいかがでしょうか?

僕の個人的な考えですが、もっとみなさんには音楽を手軽に楽しんで欲しいという思いがあります。現地開催のライブももちろん大事ですが、チケットを取って、お金払って、会場に行って、だと手軽には楽しめないと思うんです。ですが、イチナナに限らずライブ配信はどこにいてもスマホ一つで手軽に楽しむことができるので、僕は凄く親和性があると感じています。

――では、最後に4年間ライブ配信を続けているからこそ感じる、ライブ配信の魅力を教えてください。

一番は世界中のどこにいても配信ができることです。また、スマホ一つで始めることができて、YouTubeのような編集作業がないので、継続もしやすいと思います。熱量を持って、きちんと継続できれば誰にでもスポットが当たるチャンスがあることも魅力の一つだと感じています。