映画「オーメン」(1976)の前日譚を描くホラー映画「オーメン:ザ・ファースト」が、4月5日(金)より公開される。上映に先駆け、現地時間の3月26日にアメリカ・ロサンゼルスにてワールドプレミアが開催された。

■悪魔の子・ダミアンの誕生の秘密を描く

本作は、6月6日午前6時に誕生した悪魔の子・ダミアンと、彼をとりまく人々の戦慄(せんりつ)の連続死を描いたホラー映画「オーメン」の始まりの物語となる作品。

修道女になるためにローマの教会で奉仕するマーガレットは、その不可解な連続死に巻き込まれる。やがて彼女は、恐怖で人々を支配するため、悪の化身を誕生させる教会の邪悪な陰謀を知ってしまう。そして、すべての真実が明らかになったとき、ついに悪魔の子・ダミアンが誕生する。

ワールドプレミアでは、主人公のマーガレット役を務めたネル・タイガー・フリー、バチカン内で大きな影響力と権力を持つローレンス枢機卿役のビル・ナイ、教会内の恐ろしい陰謀を警告するためマーガレットを探し出すブレナン神父役のラルフ・アイネソン、マーガレットと同じ孤児院で働くガブリエル神父役のタウフィーク・バルホーム、マーガレットのルームメートであるルス役のマリア・カバレロらメインキャスト陣に加え、アルカシャ・スティーブンソン監督や製作総指揮・脚本を務めたティム・スミスら製作陣が登場。

さらに、「13日の金曜日:最終章」のジュディ・アロンソンやジル・シュエレンら、ホラー映画を彩ってきたゲストも一同に会した。

■ワールドプレミアが開催

会場となったのは、映画の不穏な世界観を感じさせるワインレッドのカーペットや教会のざんげ室を思わせるブース、衣装展示で装飾されたリージェンシービレッジシアター。

神父や修道女の仮装をしたファンたちの前に姿をみせたネルは、待ちに待った披露の瞬間を前に興奮の面持ち。自身もホラーファンだと語り、「映画の中には、1976年公開の『オーメン』を象徴するような小さな瞬間がたくさんあるわ。幻想的な死や狂気的な暴力シーンは、すべてオリジナルへのオマージュであり、イースターエッグを見つけるような楽しさがあるの」とコメント。

続くビル・ナイは「(僕は)ネル・タイガー・フリーが大好きなんだ。彼女は本当に素晴らしい。僕の新しいお気に入りだ」と笑顔をみせた。また、本作の見どころについては「ネタバレになるからあまり話せないけど、大きなテーマとして善対悪を描いている。一足先に観た人は、“トラウマになった”と言った。まあ、それが私たちが目指していることなんだけどね」と明かした。

ネルと同じく大のホラー好きであるアルカシャ監督はオリジナルの「オーメン」について、「お気に入りの作品のひとつなの。だから、その歴史の一部になれることは特別なこと」と話し、「『オーメン:ザ・ファースト』のポイントは、できればいくつかの疑問に答えることだったわ」と、“悪魔の子・ダミアンはどこから来たのか?”、“ダミアンは山犬から生まれた”というファンだからこそ知りたかった部分を本作で掘り下げたのだと語った。

さらに、アルカシャ監督は「でも、オーメン・ファンである私自身にとっては、新たな疑問の箱が開いたようで、彼らやフランチャイズにとってエキサイティングな探求が続いている。私はそう感じているの」と笑顔で話した。

その後、会場では映画「オーメン:ザ・ファースト」を初めて一般向けに公開。上映後、観客たちからは拍手が巻き起こり、ホラー映画を観た後とは思えないほどの大盛況で、ワールドプレミアは幕を閉じた。