注目の若手お笑いコンビ「ムームー大陸」の山崎おしるこが、2023年3月14日に「だんごむしまつり」で絵本作家としてデビューを果たした。人気バンド「ジュースごくごく倶楽部」ではボーカルを務め、ハンドメイドアクセサリーを販売するなど、今最も注目を集めるクリエイター芸人の一人でもある彼女に、絵本制作に込めた思い、そして、お笑い芸人としての今後の目標などを聞いた。(※山崎の「崎」はたつさきが正式表記)

■運命の出逢いから温めていた愛が導いた、夢の絵本作家デビュー

――絵本出版のきっかけについて教えてください。

山崎:吉本所属全タレントから本気で本を出したい人を募り、出版までをプロデュースする、吉本興業主催の「出版チャレンジ塾」というプロジェクトがありまして、そちらに企画を提出したところ、たくさんの出版社さんからお声がけをいただいたのがきっかけです。子どもの頃から、虫を中心としたいきものや絵を描くこと、そして絵本が大好きだったので、本当に嬉しいです。たくさんある夢のうちのひとつが早くも叶いました!

3月14日に出版された、私の絵本「だんごむしまつり」は、ある晩に開催されるだんごむしたちのおまつりと、そこに現れた、一際美しい青い色のだんごむしをめぐるお話です。私は、ミュージカル「キャッツ」が大好きなので、そのだんごむし版といったイメージで物語を作りました。

――絵本の題材にもなった「だんごむし」ですが、山崎さんとだんごむしとの出会いはいつ頃だったのでしょうか。

山崎:子どもの頃から、虫をはじめとするいきものが大好きだったので、出会いとしては、かなり昔のことになりますが、「だんごむし愛」に目覚めたのは、3年くらい前です。ある日、ゲームセンターのUFOキャッチャーの景品に、デフォルメされただんごむしのぬいぐるみストラップがあるのを見つけたんですが、その可愛らしさに胸を打たれまして…。丸くて大きな目と、まるっとしたフォルムで、「だんごむしってデフォルメしてこんなに可愛いんだ!」と衝撃を受けたんです。

その日から、だんごむしのことで頭がいっぱいになって、家に帰ってインターネットで調べて、知れば知るほどすごい魅力の詰まったいきものだなって思ったのがきっかけです。庭や公園の石の裏にいる黒っぽいオカダンゴムシだけでなく、水玉模様のクラウンダンゴムシだったりと、いろんな種類がいて、奥深くって。だんごむしのことを考えるだけでテンションが本当に上がりますね。

■YoutubeやInstagramでもダンゴムシの魅力を発信中

――「だんごむし愛」が高じて、今では一緒に暮らしているんですよね?

山崎:はい! YouTubeでの「山崎おしるこチャンネル」でもご紹介しましたが、アンバーダッキー((ネッタイコシビロダンゴムシ))という、オレンジ色が可愛いダンゴムシを最初にお迎えしました。めちゃくちゃキレイで可愛い、ダンゴムシ界のアイドルです。一緒に、白い体がキレイなオカダンゴムシ((T-アルビノ))も一緒にアンバーダッキーとも暮らし始めました。そして、イボイボが特徴の小さなボルネオコブコシビロダンゴムシや、近所の公園で捕まえたオカダンゴムシ、しましま模様が美しいゼブラダンゴムシとも同居しています。「山崎おしるこチャンネル」では、私とオカダンゴムシ((T-アルビノ))とのピクニックの模様も観ることができますので、ぜひその美しさを確かめてみてください。Instagramでも、ダンゴムシ専用アカウントを作ってミニチュアに乗せたりと、ちょっとポップなダンゴムシ画像をアップしているので、ぜひご覧になっていただきたいです。

■お笑いでの相方・渡邊直樹との出会い、そしてコンビで目指す目標

――プライベートでは、だんごむしをはじめとする可愛いいきものが相方ですが、お笑い芸人での相方、渡邊直樹さんとの出会いもお聞かせください。

山崎:吉本総合芸能学院(NSC)に40期生として入学した時、同期生として出会いました。ほとんどしゃべったことがなかったんですけど、授業などでのネタ披露を見ていて、ツッコミがすごく上手で。「器用でしっかりしている子」という印象を持っていましたけど、今では正反対ですね(笑)。もう本当に自由で、素直で根っから明るい、弟みたいな存在です。

――ムームー大陸として、今後チャレンジしてみたいことはありますか?

山崎:大阪から東京に進出して、今は東京の神保町よしもと漫才劇場のステージに立ちながら、M-1グランプリに挑戦したりしていますが、賞レースはもちろんですけど、若手芸人だからこそできる、がむしゃらな企画もやってみたいですね。私の活動を通じて、ムームー大陸のことは知っていてくださっていても、しゃべりは聞いたことがないという方もまだまだいらっしゃると思うので、ラジオやYoutubeなどでも、もっといろいろ発信していけたらな、と思います。

――この機会に、相方の渡邊さんへメッセージをお願いします。

山崎:もう、本当に五年十年変わらず、そのままでいてください。世間ずれせずにというか、君はもう何も考えなくていいというか、ずっとピュアでいて欲しいです。考えることは私がやるので、ただ笑って、ご飯食べていてください。