「コードギアス」シリーズ新作アニメーション「コードギアス 奪還のロゼ」全4幕の第1幕が5月10日より上映開始。同日、都内にて上映記念舞台挨拶(あいさつ)が開催され、ロゼ役の天崎滉平、オープニング主題歌を担当するMIYAVI、エンディング主題歌を担当する満島ひかり、大橋誉志光監督、プロデューサーの谷口廣次朗氏が登壇した。

■大橋監督「昨日は寝られませんでした」公開初日の心境を語る

前作「復活のルルーシュ」から5年が経った合衆国日本・旧ホッカイドウブロックを舞台に、傭兵兄弟ロゼとアッシュがネオ・ブリタニア帝国に立ち向かう姿を描く同作は5月10日より上映が開始され、ディズニープラス「スター」にて6月下旬より世界独占配信される。

公開初日を迎えた今の気持ちを聞かれると、大橋監督は「この業界は長いのでたいていのことには動じないんですが、昨日は寝られませんでした」と告白。すると会場から、心配いらないというように、作品を支持する力強い拍手が送られた。

満島は「主題歌の連絡をいただいたとき、ちょうどデンマークにいて。普段俳優をしている人間が主題歌をするのはどうかなと迷ったんですが、アニメ好きのデンマークの友達が『コードギアス』のことも大好きで、背中を押されました。世界にファンがたくさんいる作品なんだと実感しました」とコメントした。

■キャスト陣が注目ポイントをアピール 天崎「最低4回は観ていただければ(笑)」

続いて注目してほしいポイントの話題になると、「秘密がわかったうえでもう一度観ていただくと、ロゼの様子が違う部分などに気づいていただけると思います。第1幕は4週間上映されますし、週替わりの特典もあるので、最低4回は観ていただければ(笑)」と天崎がアピール。MIYAVIは「硬派なアッシュが喫茶店で見せるギャップ。それから、Zi-アポロに乗っているシーンのスピード感や戦闘のかっこよさにも注目してほしいですね。実際にそれを意識して楽曲を作ったところもあります」と振り返った。

満島は「ルルーシュが主人公のときはシェイクスピアの『ハムレット』みたいだなと感じたんですが、今回は女の子が男の子の格好をして旅をする『お気に召すまま』を思い出しました。作中でもお芝居の口上を言うようなシーンがあったりして、キャラクターたちが芝居がかったことをする場面が好きです」と、自身が舞台で演じた作品になぞらえて語った。大橋監督からは「いたるところにネタを仕込んでいるので、何回も観て考察してください。とくに考察してほしいのはやっぱりノーランドかな。たぶんびっくりすると思います」といった発言も飛び出した。

■MIYAVI&満島がOP・EDへの想いをそれぞれ語る

オープニング主題歌「Running In My Head」について、「オファーをいただくときはギタリストとして期待されていることが多いので、スピード感や躍動感、ワクワク感を表現するのが自分の役割なんだろうなと思って楽曲を作らせていただきました。つらいことを乗り越えた先の景色や解放感を感じてほしい」と語ったMIYAVIに対し、大橋が「想像の10倍かっこよかったので、頑張って映像も作らないといけないと気が引き締まりました」と、完成した楽曲を聞いたときのことを振り返る。

そして主人公の名を冠したエンディング主題歌「ロゼ (Prod.TeddyLoid)」について満島は、日本語部分の歌詞を自身で作詞したことを明かし、「『反逆のルルーシュ』からシリーズを観返して、歌詞を書きました。“特別な支配”っていうフレーズが浮かんだときに手ごたえを感じましたね」と制作秘話を語った。

■MIYAVI「かかわれたことを光栄に…」キャストからのメッセージにファン歓喜

最後にキャスト1人1人からメッセージが送られた。「これから4カ月連続公開される、ジェットコースターアニメになっていますので、乗り遅れないように毎月必ず観てください」と大橋。谷口プロデューサーは、「多くのスタッフ、キャストの皆さんに作っていただいて、コードギアスのサーガに加わる一作として新たな一歩を踏み出したので、『奪還のロゼ』がどこに行きつくのか見届けてください」とシリーズへの想いを口にした。

満島は「アニメーションの仕事には、日本の才能が全部ここに集まっているんじゃないかと思うくらい感動させられています。ぜひみなさんも最終幕まで楽しんでください」、MIYAVIは「先月アメリカに行っていたんですが、ロサンゼルスにも『コードギアス』を知っているスタッフがいました。日本のアニメがどれだけ世界に影響を与えてきたかを改めて感じましたし、そういう作品にかかわれたことを光栄に思っています」と熱く語った。

そして最後に天崎が、「もっともっと作品が盛り上がって、いろんなキャスト・スタッフの皆さんがお話できる機会があるといいなと考えています。いつか『奪還のロゼ』のイベントをして、MIYAVIさんと満島さんにパフォーマンスしていただける機会があれば」と今後の展望を口にし、それを期待するファンからの盛大な拍手で舞台挨拶は幕を閉じた。

※天崎滉平の「さき」は正しくは「たつさき」