川口春奈主演の金曜ドラマ「9ボーダー」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系※初回は夜10:00-11:09)が4月19日(金)にスタートする。このたび、本作のプロデューサーを務める新井順子氏のインタビューコメントが到着。第1話放送に向けて、同作の誕生秘話や撮影現場の様子、そしてキャスト陣の素顔などについて明かしてくれた。

■“ボーダー世代3姉妹”の奮闘を描くヒューマンラブストーリー

同ドラマは、「LOVE」「LIFE」「LIMIT」の“3L”をテーマに、19歳、29歳、39歳と、いわゆる「大台」を迎える前のラストイヤー=「9ボーダー」真っ只中の3姉妹が、モヤモヤや焦りを抱え幸せになりたいともがきながら人生を前向きに進んでいく姿を完全オリジナルで描くヒューマンラブストーリー。

本作では、「中学聖日記」(2018年)や「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」(2016年)、「着飾る恋には理由があって」(2021年、3作品全てTBS系)などを手掛けてきた、プロデューサー・新井と、脚本家・金子ありさが再タッグ。また、監督は小説家兼映画監督で、近年はテレビドラマの演出も手掛けるふくだももこがメインで担当する。

■川口春奈&木南晴夏&畑芽育が姉妹役で初共演

物語の主軸となる“ボーダー世代3姉妹”は、39歳の長女・六月役を木南晴夏、29歳の次女・七苗役を川口、19歳の三女・八海役を畑芽育が演じ、それぞれの年代特有の悩みにぶつかりながら仕事に恋に立ち向かっていく。

さらに、物語のキーマン・コウタロウ役で松下洸平、六月が所長を務める会計事務所にやってくる自由奔放な公認会計士・松嶋朔役で井之脇海、七苗とは同い年で幼なじみの高木陽太役で木戸大聖が出演する。


■オリジナル作品『9ボーダー』は「5年越しに実現した企画」

——本作で視聴者に一番伝えたいメッセージはなんでしょうか?

「9ボーダー」は5年越しに実現した企画です。19歳、29歳、39歳、その年代最後の年になったとき、自分の人生はこれで良かったのかな?と、誰かと自分を比べたりしながら振り返って、これまでの人生やこれからを考えるきっかけになることがあるなと感じました。

幸せは近くにあるのに気付けないでいる、そんなラストイヤー真っただ中の3姉妹を通して、働く意味や、人と人とのつながりを描きながら、“幸せ”とは何かを考えられる作品にできたらと。ドラマを見て、金曜日の夜にハッピーな気分になってほしいです!

——タイトルの「9ボーダー」は、どのようにして決まったのでしょうか?

初めから“9ボーダー”という言葉は頭にありまして、他にも10本くらい別案を出して検討しました。でも“9ボーダー”の音の響きが一番良かったので、結果的にこのタイトルに決まりました。

最近では会話をする中でも、「私、“9ボーダー”なんです!」と、お会いするみなさんが気軽に使ってくださっていて。とても浸透しやすいタイトルになったと思っています。

——七苗、六月、八海の衣装は、それぞれとても個性的だと聞いています。

七苗は最初、どういう衣装にしようかスタイリストさんと打ち合わせをしたとき、「モノトーンがいいね」という話になりました。というのも以前、川口さんが主演した「着飾る恋には理由があって」のときは、とてもカラフルな衣装だったこともあり、「“大人春奈”にしたい!」という思いがありました。

一方、六月は自由奔放な明るいキャラクターを出したかったので、柄が多くカラフルで元気な印象の衣装にしています。六月の経営する会計事務所にやってくる松嶋朔(井之脇)の衣装も柄オン柄にして、似た者同士にしました。

長女(六月)と三女(八海)はちょっと派手好きなところが似ていて、八海は10代らしい可愛い色合いの衣装になっていると思います。


■「どのようにして“ボーダー”を越えていくのかを楽しんで」

——新井プロデューサーから見た撮影現場の印象を教えてください。

3姉妹を中心に出演者の方たちはとても仲良しです。「役作りで敬語を使うのをやめてみよう」という監督からの提案もあり、今では空き時間でも肩と肩がくっつくぐらい近くに寄り添って、楽しそうにおしゃべりしている3姉妹です(笑)。

畑さんは一番年下なので、敬語を使わないことにためらいもあったと思います。そこに川口さんや木南さんが積極的にコミュニケーションを取ってくださって、すっと畑さんが入っていけたので、今では一緒に並んでいる感じがとても自然になっています。

男性陣とも雰囲気がよくて、ドラコレ(TBS DRAMA COLLECTION 2024 SPRING)の空き時間にも「高校生か!」とツッコミを入れたくなるぐらい6人で楽しそうにキャッキャッ話していました(笑)。

コウタロウ役の松下(洸平)さんは「はじめまして」の方もすぐに心を開いてしまうような、柔らかい雰囲気をもっている方なので癒やされます。川口さんとも最初に会ったときから、すぐに打ち解けて撮影現場でもよく話しています。

——今回、演出を務めるふくだももこさんはどんな方ですか?

ふくださんはとても自由でハッピーな方です。いい意味であまりいろいろなものにとらわれないというか。演出も、お部屋がかわいかったり衣装がかわいかったりと、視覚的な画作りがとても巧みです。この作品にもふくださんの感性がふんだんに出てきますので、そういうところも注目してほしいですね。

——なぜ、舞台を銭湯にしたのでしょうか?

高級住宅街ではなく、ちょっと懐かしい感じがする街がいいなと思って。また、銭湯で薪を割ったりする画を見せたかったんです。企画当時、薪火料理にはまっていて、銭湯=薪=薪火料理みたいなイメージで作っていきました。

——最後に視聴者へメッセージをお願いします。

3姉妹による三者三様のラブストーリーとヒューマンストーリー、そして時々サスペンス。さまざまな出来事が巻き起こり、その中で3姉妹がどのようにして“ボーダー”を越えていくのかを楽しんでいただきたいです。