アル・アインにまさかの敗北

欧州のチャンピオンズリーグも盛り上がりを見せているが、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も佳境だ。

17日には準決勝1stレグの2試合が行われたが、特大のサプライズとなったのが34戦無敗を継続していたサウジアラビアのアル・ヒラルが黒星を喫したことだ。

アル・ヒラルは準決勝1stレグでカタールのアル・アインとアウェイで対戦。一部主力を欠いてはいたが、それでもアル・ヒラルにはFWマウコム、MFルベン・ネヴェス、セルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ、DFカリドゥ・クリバリら欧州トップリーグで活躍してきた実力者が顔を揃えていた。

しかし試合は序盤からアル・アインがペースを握り、高く設定されていたアル・ヒラルの最終ライン裏を何度も突破。立て続けにPKをもらったこともあり、前半だけでアル・アインのFWソフィアン・ラヒミがハットトリックを達成した。ラヒミはこれで今季ACLでの得点数を11ゴールに伸ばし、得点ランク首位を走っている。

アル・ヒラルは後半に2点を返したが、最終的には2-4で敗北。無敗記録はストップし、ホームで迎える翌週の2ndレグで逆転を目指すことになる。

この結果には『ESPN』も驚いていて、「今季のアジア王者は西地区から出ると考えられていたし、その優勝チームがサウジアラビア以外の国から来ることはあり得ないように思われた」と綴っている。サウジアラビア勢の超積極補強もあり、ACLでのサウジアラビア勢優勝を予想する人も多かっただろう。

まだアル・ヒラルの決勝進出が消えたわけではないが、アル・アインを指揮する元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポはアウェイでの2ndレグでも積極的な姿勢を見せてくるだろう。今回の1stレグでもアル・ヒラル相手に臆せず攻め込んだと采配が評価されている。

もう一方の東地区準決勝1stレグでは横浜F・マリノスが韓国の蔚山現代にアウェイで0-1と敗れているが、こちらも十分に逆転可能な点差だ。

Jリーグ勢も決勝でサウジアラビアのスーパースター軍団を迎え撃つシナリオを想定していたはずだが、アル・ヒラルは意地を見せられるか。