攻守両面で完成度は抜群

先日のミラノ・ダービーを制し、今季のセリエA制覇を決めたインテル。ここまで33試合を戦い、27勝5分1敗。79ゴール18失点と文句のつけようのない成績だ。

英『BBC』のミナ・ルズーキ記者もシモーネ・インザーギが作り上げたインテルの完成度を絶賛する。今季のインテルは堅実であると同時に、見る者を魅了する美しいチームに仕上がっていたのだ。

「インテルは33試合で79ゴールを記録し、失点はわずか18。リーグ戦では完璧に近い成績を収めている。現在のイタリアで圧倒的な最強チームであり、シーズンを通じてリーグ戦で負けたのはわずか1回だけだ。インザーギはシーズンを重ねるごとにチームを洗練させ、思い描く通りの素晴らしいチームを作り上げた。インテルはイタリアの厳しい批評家をも興奮させ、中立のサッカーファンを楽しませた」

「今のチームは若手からベテランまで、経験豊富でエネルギッシュな人材が上手く融合している。チーム全員がハードワークし、自分たちの力を証明するという心構えとモチベーションがある。最も重要なのはロッカールームの雰囲気で、インテルはチームのためにハードワークすることを楽しむファミリーのような組織となった」

数少ない後悔の1つに挙げられたのは、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦でアトレティコ・マドリードに敗れたことだ。PK戦の末の敗退だったが、インテルは昨季のCLファイナリストでもある。チームの完成度を考えれば、2シーズン連続の決勝進出も夢ではなかったはず。

しかし、それ以外はパーフェクトに近い。3バックをベースとした守備の安定感、ラウタロ・マルティネス&マルクス・テュラムの2トップを中心とした流れるようなカウンターアタックなど、今季のインテルは世界のサッカーファンを楽しませてくれた。来季は連覇、さらにCL制覇も狙えるチームとなるはずだ。