乃木坂46の3期生・山下美月(24)が12日、東京ドームで卒業コンサート2daysの2日目公演を開催。この日をもって、約8年間在籍したグループから卒業した。

 山下は2016年9月に3期生として加入後、1期生、2期生とともにグループをけん引。26thシングル「僕は僕を好きになる」で初センターを務め、32ndシングル「人は夢を二度見る」(久保史緒里とのダブルセンター)、最後の参加シングルとなった今年4月発売の35thシングル「チャンスは平等」と、センターを3度務めた。

 卒コンは初日11日と各日5万人、2日間で計10万人を動員。セットリストは山下が考案し、初日は〝楽しく〟、この日は〝卒コンらしく〟をテーマに、それぞれ32曲、計64曲を披露した。

 アンコールでは、ドレス姿で登場。アイドル最後となる〝卒業スピーチ〟では、グループを離れる寂しさをにじませつつも「アイドルとしては本当に私は悔いなく、全部やりたいことをやりきれたなと思っています」とスタッフや家族で感謝を伝えた。

 そして「一番に感謝を伝えたい」とファンへの思いを吐露。「皆さんが思っている以上に、私は日々ファンの皆さんのことを毎日毎日考えてて。夜寝る前とか絶対考えてたし、モバイルメールメッセージをファンの皆さんに送れたりするんですけど、ファンの皆さんに伝えたいことを送れるのがすごく楽しかった。本当に何のとりえもなかった。女子高生の時から、デビューのライブで一番前に私のオーディション中の写真とかを掲げてくださったり。なんで私のことを好きになってくれたんだろうってずっと思ってたんですけど、私はファンの皆さんのことを本当に大好きだったから、そんなことをいつの間にか考えなくなっていました」と振り返った。

 プロ意識が高さで知られ、ファン思いで仕事にはストイック。しかし、無理がたたって体調不良による活動休業を決断せざるを得なくなった際、そんな自身が許せなく、芸能界引退まで考えていたことも。結果的に踏みとどまり、2019年4月から約2か月間の休養を経験した。

 山下は「もうダメかもしれないってなった時も、ブログのコメントとか今までいただいたファンの皆さんからのお手紙とか、たくさん理解してこうやって私のことを支えてくださる皆さんがいるから、皆さんのおかげで強くなることができました」と感謝した。

 グループ活動のほか、ソロとして、モデルや女優など幅広く活躍。今年はTBS系1月期ドラマ「Eye Love You」に出演。昨年はNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」など5本の連ドラに出演した。

 山下は「これからは少しお休みをいただくんですけど、また皆さんに絶対にお会いする機会を作るし、皆さんが安心して応援できるような存在にこれからもあり続けたいなって思うので、どうかこれからもずっと今持ってくださったらうれしいです」と呼びかけた。

 その言葉通り、卒業後は休養する予定だが、芸能活動は継続。女優として、すでに11月には卒業後初となる映画「六人の嘘つきな大学生」への出演も決定している。

 山下は「アイドルって大変なお仕事だってファンの皆さんが一番感じていらっしゃるんじゃないかな、と思います。でも、やっぱりアイドルはめちゃくちゃ良い仕事だし、本当に私にとっては救いです。アイドルになれたから、私は今まで生きてこれたと思うし、誰かの希望になれたらいいなと思って毎日頑張っていました。私は生まれ変わっても絶対にアイドルになりたいです。また皆さんとも絶対に会いたいし、皆さんと私のことをアイドルにしてくれるために、また来世も皆さん、私のことをアイドルにしてくださいね」とうれし涙でお願いした。