SKE48・熊崎晴香による中日・小笠原慎之介投手(26)インタビュー後編では中田翔内野手(34)や立浪和義監督(54)との関係についてクエスチョン。竜の大将は野手だけでなく投手陣にも大きな影響を与えていた。チーム一丸ムードが高まる中、小笠原が口にした今季の目標とは――。

 熊崎 今季は中田翔選手が加入したことでチームは大きく変わったように思われます。小笠原投手にとって中田選手はどんな印象ですか。

 小笠原 チームメイトになる前はできれば対戦したくない嫌なバッターでしたね。それが同じチームになって9日のDeNA戦(3―1で中日が勝利し小笠原は今季初白星)では中田さんが全打点を挙げてくれた。「味方になったら心強い背中をしている」「背中で語る男はカッコいい!」と嫌な打者からカッコイイ打者に一気に変わりましたね。

 熊崎 中田選手が加入したことで得点力も上がったように感じます。

 小笠原 中田さんの前に走者を置けば絶対に点が入るという雰囲気になっている。それに中田さんの後ろには細川が入ってます。中田さんの前に走者を出して中田さんが返してくれることもできますし、中田さんが抑えられても細川が返すというケースもある。(得点の)チャンスが2回あると思います。

 熊崎 9日のDeNA戦4回一死一塁の場面で小笠原投手がバスター(結果は右飛)したじゃないですか。あの後、ベンチで中田選手と何を話していたんですか?

 小笠原 「ちょっと詰まった?」「詰まりました」「ウエイト不足やな」という話で場をなごませてくれる。中田さんはこちらから話をすると優しく返してくれるのでもっと(グイグイ)いってもいいのかなと思ったりしますね。

 熊崎 沖縄キャンプでは投手陣のみなさんが中田翔選手と一緒にご飯に行かれてましたよね。どういう話をされていたんですか。

 小笠原 中田さんは中日以外にも日本ハム、巨人でもプレーされているので他のチームの野球の話とかでしたね。他にも「僕と対戦するときはどういう球を待ちますか?」「どういう投手が嫌なんですか?」とみんなヒートアップして中田さんに聞いてました。結構長かったですよ。気付いたら4時間半ぐらい。みんな熱かったですね。

 熊崎 立浪監督は中田選手や田中選手、中継ぎの勝野投手に休養日を設けたりしてすごく配慮されているように感じます。

 小笠原 勝つためには中田さんをはじめみんなの力が必要になる。負担過多にならないように監督なりの気遣いだと思います。

 熊崎 立浪監督とはお話されたりしますか。

 小笠原 僕からいくことはあまりないですけど立浪監督から「調子はどうだ」とコミュニケーションを取ってくれる。本当にいい関係でやらせていただいてます。DeNA戦では相性の悪い打者が何人かいたんですけど「思い切っていってこい」といい意味で開き直らせてくれるような言葉をかけてくれました。だから自信をもってマウンドに上がることができたんです。

 熊崎 今季の中日は守備もすごく固いじゃないですか。二塁を守る田中幹也選手の守備も話題になっています。

 小笠原 心強いですね。ああいう守備範囲の広い選手がたくさんいる。打たれてもアウトにしてくれて助かってますね

 熊崎 田中幹也選手とお話はされるんですか。

 小笠原 幹也のお父さんが東海大相模出身で僕の先輩なので頭が上がらないんです。だから僕からあいさつしています。「おはようございます」と(笑い)。

 熊崎 それに対して田中選手はどういう反応をされるんですか。

 小笠原 「いや、ちょっとやめてください」とはいうんですけど、何か僕がいじっていこうとすると「ぼくの父は(東海大)相模です」と言ってきます(笑い)。

 熊崎 皆さん、明るくて仲が良くてチームの雰囲気はいいですね

 小笠原 本当に雰囲気がいいんですよ。

 熊崎 改めて今季の目標を聞いてもいいですか。

 小笠原 チームの状態もいいですし、僕もこのままの勢いでいきたい。リーグ優勝をまずはしたいと思っていますし、リーグ優勝ができたら日本シリーズに出て、日本一を取りたいと思っています。残り試合全部勝つのは難しいですけどそのくらいの覚悟を持ってみんながやれたら本当に強いチームになると思います。僕のところまでいい雰囲気で回してもらえば僕もいい雰囲気で返したい。そんな感じで1年間終わってくれればいいかなと思います。