全日本プロレスのエース・宮原健斗(35)が、メイン奪回へ意欲を見せている。

 春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」Aブロック公式戦(21日、千葉・幕張)では、青柳優馬(28)との「ビジネスタッグ」パートナー対決に勝利。18日後楽園大会の開幕戦こそ綾部蓮に敗れて黒星スタートとなったが、大森北斗戦に続き2連勝とした。

 ただし、エースはどこか浮かない表情だ。宮原 vs 優馬といえば、3冠ヘビー級王座戦でも名勝負を繰り広げてきた団体屈指の好カード。ところが、この日の大会ではメインを史上最年少3冠王者の安齊勇馬(24)と、本田竜輝(24)の「ニューピリオド」対決に譲る形となったからだ。

 安齊には開幕戦でもメインを奪われている。この現状を「新時代の勢いを感じるし、否定する気は全くない。それが逆に面白かったんじゃないか」としつつも「全日本のエースとして、いい気はしない」と悔しさをあらわにした。

 若手の台頭を歓迎する一方で、このまま覇権を握らせるつもりはない。「試合順での戦いという意味でも、新時代との戦いはもう始まっているということ。まとめてぶっ潰すというのが、今回のCCでの自分のテーマとしてはある。必ず優勝して『メインは必ず宮原だ』となるようにしないといけない」。復権を目指しエースの戦いがスタートした。