まさかの結末が――。女子プロレス「スターダム」〝闇の黒虎〟スターライト・キッドが、極悪ユニット「大江戸隊」から強制追放された。

 横浜の〝プロレス・格闘技の聖地〟横浜文化体育館がリニューアルオープンし、プロレスこけら落としとなった27日の横浜BUNTAI大会では、4WAYバトルで行われたゴッデス王座戦に出場。挑戦者のキッド&琉悪夏、AZM&天咲光由、葉月&コグマが、王者の鈴季すず&星来芽依と対戦した。

 刀羅ナツコと、この日大江戸隊入りしたテクラがアシストするが、キッドと琉悪夏は決めきれない。しかも、キッドのブラックボックス攻撃が琉悪夏に誤爆。琉悪夏が星来に沈められ、王者組のV2を許した。

 ハプニングが起こったのは試合後だ。琉悪夏がブラックボックスでキッドを殴打し、大江戸隊総出で制裁を加えた。すると大江戸隊リーダーの刀羅ナツコは「長いこと客寄せパンダ、ありがとうね」とユニット追放を宣告し、キッドのマスクに手をかけた。

 目の部分が無残に裂け、やられるがままだったキッドのもとに駆けつけたのが、前の試合でアジャコングに敗れた「コズミック・エンジェルズ」の中野たむだ。体を張ってキッドを守り救出。何やら耳打ちすると、肩を貸してリングを後にした。

 バックステージで中野は「もうあんなところにいなくていいよ。あなたは強くて速くて、本当はすごく優しくて、真面目で、宇宙一のマスクマンなんだから。どんな逸材も場所を間違えるとキレイな花は咲かないんだよ?」と訴える。

 ぼうぜん自失のキッドは「何で? 何? 何なの大江戸隊。たむちゃんが守ってくれた、それはありがとう。でもさ、感情がいろいろグチャグチャで何も話せない、追いつかない…」と声を絞り出すのがやっと。

 中野から「明日から一緒に戦おう」と呼びかけられもしたが、キッドは「今日は何も言わないでおく」とだけ言い残し、その場を後にした。

 2021年6月に行われたSTARS対大江戸隊のイリミネーションマッチで、最後に敗れたキッドが強制的に大江戸隊に移籍となった。だが、極悪ユニット入り後は黒虎とした才能が開花。一躍人気選手へと成長した。

 この日は長期欠場中だったテクラが登場し、大江戸隊に電撃加入したばかり。さらにキッドの追放と、大江戸隊が大荒れの一日となった。