ロサンゼルスの地元専門メディア、ドジャースネーションは15日(日本時間16日)、昨年9月にDVの疑いで逮捕された元ドジャースのフリオ・ウリアス投手(27)について「メキシコか日本でプレーできるか」という特集記事を掲載した。

 2016年にドジャースでデビューしたウリアスは21年に20勝3敗の好成績でナ・リーグ最多勝のタイトルを獲得。22年は17勝7敗、防御率2・16で最優秀防御率に輝くなど名門ドジャースのエース格として大活躍した。

 WBCのメキシコ代表に選出された23年は11勝8敗の成績を残していたが、9月3日に妻に暴力を振るっていたところを通報され逮捕。翌日に保釈金を払って保釈されたが、MLBから休職措置を下され、シーズン終了後にドジャースとの契約が終了しFAとなっていた。

 今月1日には裁判に出廷し、ウリアスは36か月の保護観察、30日間の地域労働、52週間のDVカウンセリングプログラム受講などが言い渡された。同メディアは「ウリアスの投手キャリアはまだ終わっていないかもしれない」と指摘し、弁護士エドガルド・キンタニラ氏の話を元に今後の可能性を探った。

「24年シーズン中に海外で投手をすることを選択しない可能性がある。6か月以内に米国を出国すれば、当局はウリアスはもう国内に住むつもりはないとみなしてしまうからだ」と今シーズンの復帰は現実的でないとした上で「来年に関してはウリアスが家庭内暴力のカウンセリングを完了し、法律に従って行動する限り、メキシコなどの海外プロリーグでの投球許可を得るのにいかなる障害を受けるべきでないとキンタニラ氏は信じている。あるいは日本」と続けた。

 トラブルによりMLBを追われ、日本でプレーした選手といえば昨季、DeNAに所属したトレバー・バウアー投手(33)がいる。ドジャース時代の21年にサイ・ヤング賞に輝いたメジャー屈指の右腕だが、同年に性的暴行などの疑いで複数の女性から訴えられ、MLBから324試合の出場停止処分を受け、1年の浪人生活を経て23年にDeNA入り。10勝4敗と好成績をマークしたが、MLB復帰を目指すためDeNAを1年で退団。今季はメキシコでプレーしている。

 メジャー8年で60勝25敗、防御率3・01と圧倒的な成績を残し、27歳とまだ伸びしろのありそうな本格派左腕。〝第2のバウアー〟として日本でプレーすることはあるのか。