羽田盃を制したアマンテビアンコ
羽田盃を制したアマンテビアンコ

羽田盃2024

[JpnⅠ羽田盃=2024年4月24日(水曜)3歳、大井競馬場、ダート1800メートル]

 大井競馬場で24日に行われた第69回羽田盃(JpnⅠ、3歳・ダ1800メートル)は、1番人気のアマンテビアンコ(栗東・宮田)が直線力強く抜け出し、ダート改革元年の第1冠目を手にした。勝ちタイムは1分53秒9(不良)。

 2着アンモシエラ(栗東・松永幹)、3着フロインフォッサル(船橋・山下貴)、4着ハビレ(美浦・武井亮)、5着ムットクルフェ(大井・的場直)、6着マッシャーブルム(大井・坂井英)までに6月5日の東京ダービー(JpnⅠ・大井2000メートル)への優先出走権が与えられた。管理する宮田敬介調教師(43)と、川田将雅(38)は当レース初勝利。

 今年から『ダート3冠』がスタート。SⅠ→JpnⅠへと昇格した記念すべき1冠目は、終日雨が降る厳しい馬場コンディション。その中行われた激闘を制したのは白毛に輝くアマンテビアンコ。スタートはそこまで速くなかったが二の脚をつけて前3頭をみながら絶好の位置につけた。前3頭が競り合い前半5ハロン通過61秒3と流れた。3コーナーで外から徐々に進出してくと、直線入り口で2番手まで浮上。先に抜け出したアンモシエラに一完歩ずつ詰め寄り、残り100メートル過ぎて捕えて1冠目を制圧した。

 殊勲の川田は「無事にレースを終えることができて何よりです。ゲートはもともと得意な馬ではないですし、前回もつまずいてしまっていますので、今日は何よりつまずかないような出方をというところで、その後はリズムを取って動いていける形を取っていきました。ゴールまでにはきっちり捕まえてくれる雰囲気でしたので、無理せずゆっくりと捕まえにいこうと思いました」と、冷静な表情で振り返った。

 母はJPnⅡ関東オークスなどダートグレード3勝のユキチャン。近親に桜花賞などGⅠ3勝のソダシや昨年のスプリンターズSの勝ち馬ママコチャがなどの一流馬が並ぶ白毛一族の出身だ。

「真っ白に生まれてきて目立つ馬ですし、注目度以上に結果を出していかなきゃいけないプレッシャーもありましたけど良かったです」。宮田調教師の表情は喜びに満ちていた。「今年からJRAの馬も参加させていただいて歴史の動いたレースだったんですけれど、そこの歴史に最初に名前を刻むような結果を出すことができてうれしいです」と、最後まで笑顔が絶えなかった。

 白毛馬として初めてJpnⅠ制覇を成し遂げたアマンテビアンコ。次走の東京ダービーでダート2冠制覇なるか。母ユキチャン同様にスターホース街道を突き進んでいく。

著者:東スポ競馬編集部