アーテルアストレアが得意の左回りでタイトル奪取へ(TCK提供)
アーテルアストレアが得意の左回りでタイトル奪取へ(TCK提供)

エンプレス杯2024

[JpnⅡエンプレス杯=2024年5月8日(水曜)4歳上、川崎競馬場・ダート2100メートル]

アーテルアストレア(牝5・栗東=橋口慎介厩舎)

父リーチザクラウン
母スターズインヘヴン
母の父ワークフォース

 全7勝中6勝を左回りで挙げているアーテルアストレア。昨年4着からかなりの成長曲線を描き、昨年7月のリステッド・名鉄杯(中京ダート1800メートル)で牡馬相手にオープン初勝利。そして、注目すべきは昨年10月のJpnⅡレディスプレリュード(大井1800メートル)だろう。終始緩みのないペースを見ながらしまい勝負に徹し上がり最速の切れ味を発揮。2着グランブリッジとのクビ差の接戦を制し重賞初制覇を飾った。結果が出ていなかった右回りをこなし中身の濃い一戦となった。

 続く同舞台のJpnⅠ・JBCレディスクラシックは後方から末脚を伸ばすも、前走ほどの末脚を発揮することはできず3着に。しかし、JBC開催直前の砂の入れ替えでかなり時計を要する馬場に変貌していたことを踏まえれば悲観することはない。

 GⅠチャンピオンズCは牡馬の強豪相手に力の差を見せつけられたが、今年2月のJpnⅢクイーン賞(船橋1800メートル)はトップハンデ56・5キロを背負いながら1馬身半差をつける貫禄の勝利。前走のJpnⅢ兵庫女王盃(園田1870メートル)はコース形態を意識し、3コーナーから先頭に並びかける早めの競馬。勝ち馬ライオットガールがスローペースで逃げていただけに直線では突き放されてしまったが、走るごとにレースぶりも幅が広がった印象に映る。

 得意の左回りならば主役の座は譲れないところ。先月28日に晴れてGⅠジョッキーとなった主戦・菱田裕二を背に3つ目のタイトル奪取といきたい。

著者:東スポ競馬編集部