オークス2024

[GⅠオークス=2024年5月19日(日曜)3歳牝、東京競馬場・芝2400メートル]

 舘林(美浦南)関東馬が1〜3番人気を独占は1986年が最後。実際のオッズはフタを開けてみないと分からないが、結果でも上位総なめが期待できる陣容だな。

 山河(美浦坂路)で、気配が一番良かったのは普通に桜花賞馬ステレンボッシュなんですね。

 舘林 中間から絶好の気配を見せていたし、最終追い切りも文句なし。国枝厩舎にしては珍しく、先行馬を大きく追いかける形になったが抜群の伸び脚で楽々と併入に持ち込んだ。桜花賞当時に比べて動きに力強さが増してきたし、成長度という観点からも、この馬を上回る存在は見当たらなかったな。

 山河 問題は二番手をどの馬にするか? 桜花賞からの直行組かトライアル組か? はたまた別路線組か?

抜群の伸びを披露したチェルヴィニア(中)
抜群の伸びを披露したチェルヴィニア(中)

 舘林 チェルヴィニアは1週前追い切りの反応がもうひとつ。それでも日曜の坂路と合わせて負荷をしっかりかけたことでここにきて体調が上がってきた。併入フィニッシュでもしっかりと伸びていたし、走る気も出てきた。桜花賞の時も決してデキは悪くなかったが、使っての上積みは間違いない。フラワーC以来のミアネーロは中間から好調教を連発し、最終追いも軽く促した程度でラストは10・9秒をマーク。ゆとりあるローテが功を奏している印象だ。

 山河 となると、やっぱりトライアル組はタイトな日程が気になりますかね。

 舘林 うん。アドマイヤベルはフローラSが万全仕上げだっただけに上積みとなると…。ただコガネノソラは中2週でもしっかり時計を出してきたし体もフックラと見せている。むしろ使い込んで調子を上げてきた印象さえあるくらいだ。で、関西馬に去年のリバティアイランド級はいるのか?

 松浪(栗東トラック)さすがに今年のメンバーだとドンと来いとは言えませんが…。タガノエルピーダはしなやかで切れのある動きが好印象。東京コースは間違いなく合うでしょう。ライトバックは馬体だけなら文句なしのA評価。あとはこの距離で折り合いがつくかに尽きるでしょう。

 清水(栗東坂路)坂路組は調整が2パターンに分かれました。

 山河 輸送を考慮して最終追いを手控えた組は調教班のジャッジが問われるね。

 清水 クイーンズウォークは本当にサラリと流した程度ですが、動きそのものは力強かったですね。同じような内容のサフィラは前走で減っていた体が戻っているのは好材料です。

 舘林 対照的に4ハロン51秒台の速い時計を出してきた組はどうなんだ?

シャープな末脚が光ったラヴァンダ(右)
シャープな末脚が光ったラヴァンダ(右)

 清水 ラヴァンダはラスト1ハロン11・9秒の数字が示すようにシャープな末脚が目を引きました。個人的に好きなタイプということを差し引いても動きは申し分ないですね。スウィープフィートも道中のタメが利いていたし反応は良かったのですが…。稽古で動き過ぎるだけに、やはり距離の克服がカギでしょう。

※5月15日午前9時現在(変更・修正の可能性あり)
※5月15日午前9時現在(変更・修正の可能性あり)

著者:東スポ競馬編集部