2024年度の戸塚区の予算案が示されている。区独自の取組みに活用できる「自主企画事業費」は、23年度とほぼ同額の1億426万7千円(0・2%減)。新たな災害対策や子育て環境の整備、脱炭素化やデジタル推進を中心に編成されている。

5つの基本施策を掲げている予算案=表参照。「住みたい、住み続けたい」と区民らに思われるまちづくりの推進、コロナ禍を経て動きが本格化する活動の再活性化の後押し、防災・減災にも力点が置かれている。

9つの新事業着手

9つの新規事業に着手する。そのうち防災・減災対策事業では3つの新たな取組みを進める。▽洪水のリスクをまちなかで視覚的に確認してもらうため、東電柱に浸水深などを表示するハザードマップ設置▽区民が防災に関する情報を目にする機会を増やし、自助に取組んでもうらうため、路線バスの車内のデジタルサイネージに防災情報を掲載▽崩壊危険のある崖地や擁壁に不安を持つ所有者などが、対応方針を地盤品質判定士に相談できる制度の創設――がそれだ。

▽乳幼児の親子が友だちづくりや子育て相談ができる「親子の居場所」の案内や、育児のヒントをまとめたリーフレットを新たに作成・配布▽子育て世代や転入者を対象に、分かりやすい歴史ガイドブックを新たに作成・配布なども掲げる。

見守り体制構築へ

高齢者などが地域で孤立せず安心して暮らせるよう、協力事業者などがケアプラザや区役所と連携を取りながら、気がかりな高齢者の相談や支援につなげる。ゆるやかな見守り体制の構築。「パリ2024オリンピック・パラリンピック」開催による区民のスポーツ意欲の高まりを促進するため、小学生向けのニュースポーツ体験会を戸塚スポーツセンターで開催する。

区予算案は現在開催中の横浜市会で承認された後、確定する。