鶴ケ峰地域ケアプラザ=鶴ヶ峰1の38の3=で、西川島町に住む山田明政さん(72)が、帷子川に生息するカワセミなどの野鳥を撮影した写真を展示している。

山田さんが写真撮影を始めたのは4年ほど前。脊柱管狭窄症などの影響で大好きなゴルフができなくなり、リハビリを兼ね、自宅近くの帷子川沿いを散歩し始めたのがきっかけだった。川には多くの野鳥が飛来してくることを知った山田さんはスマートフォンで撮影し始めた。

外出の原動力

帷子川沿いにはカワセミの他、サギやアオバズク、カワウといった野鳥が見られることから、多くの人がカメラを片手にシャッターチャンスを狙っていた。スマホでは40m近く離れた対岸の野鳥の姿をキレイに収めるには限界があり、山田さんも撮影に適したデジタルカメラを購入。パソコンでプリントアウトし、家に飾ったり、散歩で会う人にプレゼントしたりしていた。「撮影のために散歩をし、野鳥の写真を通して交流ができるので、外へ出る原動力になっていた」と山田さんは相乗効果を口にした。

撮影は自宅近くの島越橋から帷子川分水路の間を往復。季節によるが、朝は午前6時から10時頃まで、午後は2時から4時頃など、野鳥が餌を探すために飛び回る時間帯に合わせて動く。荒天の日を除きほぼ毎日で、その姿は昨年8月にテレビ東京で放送の「出没!アド街ック天国・西谷特集」で紹介されている。

貴重な地域貢献

今回の展示は、同ケアプラザ生活支援コーディネーターの樽本誠二さんが、山田さんの地元の中田町内会館に飾られていた作品を見て、「もっと多くの人に見てもらっては」と打診し、実現した。ケアプラザでの展示は2月2日から始まったが、川沿いで山田さんに声を掛けられ、見に来た人もいたという。樽本さんは「山田さんの写真が地域に新たなつながりを生むきっかけにもなっており、貴重な地域貢献」と感謝した。

2月23日には約20点の作品の内、3分の1が入れ替えられ、新たにツバメやスズメがヒナに餌をやる様子などを収めた写真が展示された。山田さんは「自分にプレッシャーをかけるため」、2週間ごとに3分の1ずつ作品を入れ替る予定だという。

写真の展示は3月29日(金)まで。観覧は同ケアプラザの開館時間内(午前9時から午後6時)なら誰でも可。問合せは同ケアプラザ【電話】045・382・6070。