横浜市在住の安部祐弘(すけひろ)さん(横浜市在住)が3月19日、秦野市ゆかりの画家である宮永岳彦の作品「煌(こう)」を秦野市に寄贈した。

「光と影の華麗なる世界」と称される美人画で知られる洋画家・宮永岳彦。『ぺんてるくれよん』のパッケージや、『小田急初代特急ロマンスカー』(3000形SE車)の内外装のデザインも手掛けている。2度の兵役後、実家のある秦野市名古木にアトリエを構え、1946年から15年に渡り市内で創作活動を行うなど秦野市にゆかりのある画家。秦野市が遺族から作品の寄贈を受けたことをきっかけに、2001年10月に鶴巻北に宮永岳彦記念美術館が開館した。同美術館では年2回ほど企画展を開催しており、現在は「宮永岳彦優美な世界─デッサンから油彩画まで─」をテーマに展示が行われている。

今回寄贈された「煌」はF30号サイズの油彩画。2022年にテレビ東京で放映された「開運!なんでも鑑定団」に出品され、350万円の評価額となった。番組放映後に作品の購入者が募集され、秦野市に住んでいたことがある安部さんが購入。その後、同美術館への寄贈に至った。寄贈された作品は次回の企画展に展示予定だ。