伊勢原市は文部科学省の2023年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を明らかにした。中学2年生の体力合計点は男女ともに全国平均を超え、小学5年生男女は全国平均には届かなかったが、県平均を上回る結果となった。

同調査は毎年小学校5年生と中学校2年生の男女児童・生徒を対象に、国が実施しているもの。50m走や20mシャトルラン、ハンドボール投げ(中学生のみ)、ソフトボール(小学生のみ)投げなど、8種目の記録を得点化し、80点満点の体力合計点として算出している。調査は昨年4月から7月までに小学5年生772人、中学生712人を対象に実施された。

小学校では、全国および神奈川県の平均値と比較し、上体起こし、長座体前屈、50m走、ソフトボール投げの4種目が上回り、他の種目でも同程度か若干下回る結果だった。体力合計点は男子が52・55、女子が54・01でいずれも県平均を上回っている。中学校では男女ともに長座体前屈、反復横とび、立ち幅跳びで全国、県平均を超え、体力合計点は男子が43・18、女子が48・02で、県、全国平均を上回った。

運動習慣、生活習慣に関する調査では「運動やスポーツが好き・大切」と回答している割合は小学校では男女ともに全国を上回り、中学生では男女ともに下回るという結果だった。市教育委員会教育指導課では「小学校では、中休みや昼休みなどに先生と一緒になって運動が好きになるような取り組みができているのでは」としている。

また、児童生徒の体育の授業に対する受け止め方に関して、友だちと助け合ったり教えあったりすることで「できたり、わかったり」するという回答が昨年の50〜60%台から80%台に上昇。ICTを使った学習で「できたり、わかったり」すると回答した割合が小中学校ともに全国を上回った。教育指導課では「コミュニケーションや話し合いが積極的に行われている結果と考える。ICTの活用の高さも影響し、児童生徒間で助け合いや教え合いができている」と語る。

「朝食を毎日食べますか」との質問には小学生男子、中学生男女が全国平均を下回っている。教育指導課では「朝食を毎日食べると回答した児童生徒の体力合計点が高い。体力の維持・向上と規則正しい生活を送るためにも各家庭での声掛けが大切」と話す。

「早寝・早起き・朝ごはんなど、規則正しい生活習慣を心がけることが重要。子どもたちの健康習慣への引き続きの呼びかけを行っていく」と同課では話している。