若宮八幡宮(川崎区大師駅前)の境内にある金山神社の「かなまら祭」が4月6日と7日に開かれた。13日、14日は「かなまら祭『市』」が行われ、期間中、大勢の人で賑わいを見せた。

金山神社の例祭で江戸時代、川崎宿の遊女達の願掛けに端を発する。性病予防、子授け、安産祈願、子孫繁栄、縁結びにご利益があるとされ、多様な性に理解を深める場ともなっている。

例祭では大根削り神事や男性器を象った神輿が町中を練り歩いた。主催者によると2日間で4万人が来場したという。

翌13、14日にはかなまら祭『市』が行われ、子宝飴など性にまつわる露店が出店。展示された神輿を背景にスマホで写真を撮影する人の姿が見られた。14日のかなまら祭『市』に訪れた埼玉県所沢市在住の30代の男性と20代の女性カップルは「ネットで知り、興味を持った。非常にユニークな催しだった」と振り返った。

かなまら祭は毎年4月第一日曜日に開催。分散開催は2021年にはコロナ対策で4月中の土日に行ったことをきっかけに始まった。同神社によると、祭りが第二土日に開催されていると誤った説明のまま紹介されている海外のウェブサイトもあり、勘違いして訪れる外国人観光客も少なくないことから、昨年からかなまら祭『市』と銘打ち実施している。同神社禰宜の町田喜江さんは「分散開催により、出店者やパフォーマー同士の交流も深まっている」とも語った。