アメリカの大手コーヒーチェーン、スターバックスの中国事業が成長を続けている。同社が1月31日に発表した2023年10〜12月期の決算報告書によれば、同四半期の中国での売上高は7億3500万ドル(約1084億円)と前年同期比18%増加した。

スターバックスにとって、中国はアメリカに次ぐ世界第2の市場だ。2023年末時点の中国の店舗数は6975店。そのうち885店は2023年に新規開設したもので、2021〜2022年に比べて出店ペースが加速している。

地方都市のほうが高収益

同社中国法人の董事長兼CEO(会長兼最高経営責任者)でアメリカ本社の執行副社長を兼務する王静瑛氏は決算説明会で、スターバックスが中国の地方都市への積極出店を進めていると説明した。

王氏によれば、中国国内の3000カ所を超える「県クラス」以上の都市のうち、2023年末までに進出済みなのはまだ857カ所に過ぎず、出店余地が大きい。(訳注:「県」は中国の地方行政区分の1つ。農村部の地方都市が主体で、日本の県とは位置づけが異なる)

また、過去数年間の実績を比較すると、地方都市の店舗は(コーヒーチェーンが乱立し競争が激しい)大都市の店舗よりも収益性が高かったという。そこで、今後はより多くの地方都市への出店を急ぐ方針だ。