「ロースタリー 東京」について、以前に同社関係者から「あれだけの店ができたのでティー事業の足掛かりを得られた」という話を聞いたが、それをティーに特化した店舗として実現させた。

また、前述の「イタリアンベーカリー プリンチ」の単独店も「プリンチ代官山T-SITE」として都内(渋谷区猿楽町)で運営する。こちらも従来のスタバとは違う雰囲気で商品構成も特徴的だ。

商品開発や人材開発で一般店舗と連携

「『ロースタリー 東京』で人気を呼んだメニューを全国のスターバックスでも楽しめるようアレンジを加えたドリンクもあります。特別な方法を用いながらコーヒーの風味を抽出した『コーヒーエイド』や、『バタースコッチ ラテ』(現在は販売終了)などがそうです」

菅原氏はこう説明する。「ラボ」としての商品開発だが、新商品を提供してお客さんの反応を学ぶ、テストマーケティングの役割もあるだろう。

「コーヒーエイド」については2年前の開発時に、「特殊な抽出方法を採用した透明感のあるコーヒーに〇〇(商品によって異なる)を加えたリフレッシュメント ビバレッジ」と説明を受けた。一般のコーヒーのような茶褐色ではなく透明感のあるコーヒーだった。

スターバックスコーヒーの透明感あるコーヒー「コーヒーエイド」 2022年に開発した「コーヒーエイド」の3品(2022年8月、写真提供:スターバックス コーヒー ジャパン)

その後は透明感よりも、前述した“特別な方法を用いてコーヒーの風味を抽出”を掲げ、「コーヒーエイド クールライム」(2023年6月28日〜8月31日)を期間限定で発売した。